5度目の上海
上海への旅はこれで5度目なのだけど訪れる度に街はスケールアップしてきている。今や飽くことのない人々の欲望を日々飲み込む超巨大都市の様相を呈していて、日本の片田舎に住む身にとってはただただ驚愕するばかり。
上海は巨大なのだが、ただ大きいというだけでなくアジア近隣の都市とは違う何かを持っている。何泊目かの晩のことだが、その日は夕方から小雨模様となった。泊っていたホテルの部屋の窓から上海中心部を見下ろすと、強烈なデザインのネオンサインや車のライトの列が小雨に煙る景色の中に浮かび上がって、目の前の景色がなんだか現実離れしているかのような感覚にとらわれた。まるで映画“ブレード・ランナー”で描かれていた近未来のL.A.のように思えてくる。
近いうちに自動車の自動運転が始まることになれば上海は“ブレード・ランナー”が描いた世界に限りなく近づくことになるのではないだろうか。映画のような“酸性雨”は降らないにしてもPM2.5の雲がたなびいて、摩天楼の高層階がかすんで見えるのだから。
未来のことはさておき、今回は地下鉄半分徒歩半分ぐらいで市内のあちこちを探検してまわったのだが、豪華絢爛なショッピングセンターが半端でなくすごいことになっている。あちこちに点在しているそれらS.C.のすべてをチェックしてまわることは1週間ぐらいではとてもできそうもない。
ちょうど通りかかったのが昨年オープンしたばかりの“興業太古匯(HKRI Taikoo Hui)”というS.C、新聞紙上でちょくちょく目にするになった電気自動車メーカー“TESLA”のショールームが入っていた。TESLAの実物にお目にかかるのはもちろん初めて。
焙煎工場を併設したスター・バックスの巨大店舗も入っている。店内ではワインやクラフトビールも飲めるし、食品や雑貨も売っている。日中に通りかかった時は入場制限されていて長時間並ばないと入店できないほどの盛況だった。
どうやら世界最大級の店舗のようだ。リンクはこちら。
地下の高級スーパーでは日本の食品が売り場の3分の1ぐらいを占めている。わが地元の越前米という米や鯖江市で生産されている日本酒“梵(ぼん)”が売られていた。
ちなみに、越前米3Kgのお値段は124元(約2,200円)。生産者から見ると出荷価格の3倍以上だ。
追記)
売られていた越前米というのは、調べてみると日本産ではなく浙江省で生産されているものを、DNA鑑定で福井県で開発されたコシヒカリだと証明して販売しているようだ。知らないところで“越前”ブランドが育っているとはナンだか複雑な気持ち。参考リンクはこちら
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