イタリアアルプス・トレッキング Feed

2016年8月 2日 (火)

ドロミテ・トレッキング 第3日目(7月18日)

 早朝の風景Dscn0045_101

  今日歩いていくルート#541を目視で確認すると、結構険しい峠を越えていくことになる。筋肉痛も発生していて、予定を変更して樹林帯を進んで下山することにした。なんという軟弱さ!Dscn0048_102

  ビュッフェの朝食後にチェックアウト。この小屋にはロッククライマーが結構泊っていて、装備の支度を行っていた。

 宿代はしめて51€だった。明細は上から順に赤ワイン(DOC)500ml 6.5€、夕食のスパゲッティー 8€、水1L 2.5€、部屋代シングル 25€、朝食 9€。_100_2

  日本の山小屋にシングルルームはないと思うが、二人部屋でも一人当たり15,000円は下らないだろう。ドロミテは山小屋天国だ。

 広い車道#256を下っていく。Dscn0053_103

  山小屋が何軒か集まっている分岐点Coulerへ出る。体力に自信がなければここら辺に数泊して周辺へのハイキングを楽しむのも良さそうだ。自家用車は上がってこれないが、ミニバスの便があるようだった。Dscn0055_104

  ルート#540へと折れ、樹林帯のハイキングコースを進む。Dscn0061_105

  ヨセミテのハーフドームそっくりの岩山が見えてくる。Dscn0064_106

  出発から2時間ほどでロープウェイ駅に到着。なんだかちょっと物足りない、予定通りに進むべきだったかなと後悔。とりあえず山小屋のカフェでビール。Dscn0066_107

  小屋裏手方面の展望Dscn0067_108

  ロープウェイに乗車して、あっという間に麓のVigo di Fassa村に到着。

  インフォメーションに紹介してもらって、宿にチェックイン。Dscn0071_110

 村のレストランでパスタのランチDscn0074_109 

 Vigo di Fassa村(1,413m)は特にこれといった名所があるわけではない田舎なのだが、夏の時期は避暑やハイキングの拠点としてにぎわっているようだった。

 今回のトレッキング中には日本人には一人も出会わなかったのだが、翌朝ボルザーノへ向かうバス停で単身旅行中の日本人女性にばったり遭遇。その方はヨーロッパアルプスへの旅行歴も豊富で色々と情報を教えていただいた。ホームページはこちら

2016年8月 1日 (月)

ドロミテ・トレッキング 第2日目(7月17日)

 早朝に起床し、小屋の周囲を散歩Dscn9881_072

  ボルザーノ小屋(Rifugio Bolzano)の朝食は簡単なビュッフェでハムやサラミもあるドイツ風のもの。チェックアウトを済ませ7時40分出発。1泊2食、ワイン250ml、食後酒を含めて勘定は52.5€だった。

 出発しばらくで泊ったボルザーノ小屋を振り返る。まだ誰も後を追ってこない。Dscn9907_075

  マーモットに遭遇Dscn9936_076

  しばらくはなだらかな道が続くDscn9938_077

  北方面に昨日歩いてきたSiusi村の放牧地が見下ろせるDscn9944_078

  南側の谷は森林地帯Dscn9945_079

  低い雲が流れてきたDscn9952_080

  ピーク下の肩を南側に回り込むとAlpe di Tires小屋(Rifugio Alpe di Tires)が見えてくる。Dscn9955_081

  道脇にエーデルワイスを発見、イタリア人が「ステラ」だと教えてくれた。(正しくはStella alpina)Dscn9960_082

  10時15分Alpe di Tires小屋(2,440m)到着、併設のモダンなカフェレストランで白ビール小を頂く(3.3€)Dscn9970_099

  小屋からはルート#3Aに入るDscn9971_084

  すぐに鎖場が現れ、高度を上げる。鎖場通過後に見下ろすAlpe di Tires小屋Dscn9973_085

  峠(Molognon Pass 2,598m)はもうすぐDscn9985_086 

 峠を越すと想像していなかった光景が現れた。向かって左側のガレている急斜面をトラバースして峠に進んでいくことになる。行き交うトレッカーの姿もあまりない。Dscn9989_087

  一旦ジグザクに下降し、降りてきたルートを振り返る。足元は細かなガレキで不安定だし、周囲は落ちてきた岩だらけで、長居無用の場所Dscn9992_088

 ようやく安全地帯に着きルートを振り返るDscn9998_090

 しばらくで峠(Grasleiten Pass)に位置するPasso Principe小屋(Rifugio Passo Principe、2,599m)到着。眺めの良いテラス席で今度はRadler小を頂く。ビール系の清涼飲料でアルコール度数は低い(2.5€)Dscn0004_091

 休息後、ゆるい下りをVajolet小屋(Rifugio Vajolet)へと向かうDscn0006_092

 下ってきたルートを振り返るDscn0008_093

 Vajolet小屋が見えてくるDscn0012_094

 14時20分Vajolet小屋(2,243m)到着。今回もシングルルームを確保。

 チェックイン後に遅めの昼食を摂る。ビール5€、パスタ8€で計13€Dscn0016_095

 小屋全景Dscn0022_096

 夕暮れ時Dscn0038_097

第3日目に続く

2016年7月30日 (土)

ドロミテ・トレッキング 第1日目(7月16日)

 泊っていたボルザーノのユースホステルを早朝にチェックアウトし、駅前からバスに乗車。山道に入りバスの高度があがってくると車窓からは尾根中腹に点在する村々が見えてくる。風景の中に仏塔があるか十字架を戴く教会があるかの違いだけで、ネパールの山村と良く似た風景だ。ここら辺一帯はかつては辺境の地だったのだろう。運賃3.5€

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 40分ほど乗車してSiusi村手前のロープウェイ駅で下車。バス停から歩いて直ぐにある乗り場は土曜日だというのにがらんとしていて、8時の始発を待っているハイカーは誰もいない。

 ロープウェイ駅から見るSiusi村方面Dscn9772_048

 始発一番目に乗車するが、客は私だけ。運賃10€

 標高1,091mの駅から一気に740m上昇して放牧地Siusi de Alpeに到着。Dscn9778_049

 インフォメーションセンター脇にある標識を確認してルート#10を歩き始める。しばらくすると正面の斜面にジグザクの登山道が見えてくる。Dscn9787_052

  緩い斜面を下り始めると今日のルート上にある山小屋Saltner Hutteが見えてくる。Dscn9789_053

 すると、とたんに西側の道からハイカーが増えてくる。地図で確認すると車の駐車場があるようだ。

 9時50分Saltner Hutte到着。Dscn9792_055

 風もなく暖かいので登りにかかる前に白ビールを頂く。Dscn9793_056

  Saltner Hutteを過ぎると本格的な登りとなる。Dscn9801_058

 歩いてきた台地状の放牧場を振り返るDscn9803_059

 道は整備されていて快適に歩くころができる。尾根上に到達するとそこも小さな台地状になっていて放牧されている牛がのんびりと草を食んでいた。Dscn9805_060

 しばらくでBolzano小屋(2,450m)に到着。別名は“Schlernhaus”Dscn9811_062

 到着時刻12時50分、タイムは4時間20分だった。

 付属のレストランで昼食。体力も残っているので荷物を小屋に置いて目の前のPetz山(2,563m)へ往復することにした。しばらくの登りで山頂へ到達。  Dscn9821_065

 山頂からはオーストリア国境方面の山々がくっきり。Dscn9818_064

 小屋に戻りチェックイン。メールでの予約が通ってなかったのだが、なんとかシングルルームを確保した。Dscn9824_066

 歴史を感じさせる建物でレストランも綺麗。Dscn9839_068

 食事のメニューも豊富で美味しく、下界と変わらない快適な滞在ができる小屋だ。資材はケーブルで揚げている。

 午後9時ごろに日没、就寝。

 第2日目に続く

2016年3月30日 (水)

ドロミテ・アルプスの山小屋を予約

 7月のトレッキングで予定している山小屋を予約した。3ヶ所の小屋ともメールで簡単に予約完了。予約金も要らなかった。チロルやピレネーの小屋では手こずったので、ちょっと拍子抜けした。1泊2食で50€ぐらいなので山小屋を泊り歩いた方が下界で過ごすより安くつく。

 イタリアの小屋だけあってレストランが充実しているようだ。ドロミテ・アルプスはケーブルカーやリフト類がよく整備されていて、高所への日帰りハイキングも手軽だ。それなので山小屋のレストランを目当てにして日帰りハイキングする人達も多いようだ。景色の良い場所での美味しい食事は最高の贅沢だよね。

Refugio Roda di Vaèlの食堂Ris04b

2016年2月12日 (金)

ドロミテ・トレッキングの宿を手配開始

 夏のトレッキングまで半年前になり、宿の手配にとりかかった。

 基点となる南チロルの中心都市Bolzanoのホテル料金を調べると、並のホテルでもシングル1泊が90ユーロ以上もする。ちょっと高いので普通のホテルはあきらめて、ユースホステルにすることにした。

 Bolzanonにはネット上の評判がなかなかに良いホステルがある。ところがトレッキングの開始前のシングルルームは予約がとれたのだが、トレッキング終了後にBolzanoに戻ってから泊まろうとする分がもう空いてない。ハイ・シーズン中だし、ユースホステルにはそもそもシングルの部屋は少ないからだろう。もう少し早く手を打てばよかったと後悔しても、もう後の祭りだ。

 仕方なくトレッキング終了後の宿は中心地から少し離れてはいるが、感じが良さそうなペンションに泊まることにした。バス共用の部屋で1泊66ユーロと結構な料金。昨年夏に泊まったバルセロナ中心部のペンションがバス共用で1泊60ユーロだったので、田舎町にしては割高に感じる。ちなみに北スペインでは大都市から離れた田舎町だと40~50ユーロで快適なバス付きのシングルに泊まることができた。

1泊だけ確保できたユースホステルのシングルルーム、バス付き朝食付きで32ユーロとは格安だ。人気が高いのもうなずける。Hostelbozen

 北イタリアの一人旅ではユースホステルが狙い目なのかもしれない。

2015年12月 1日 (火)

ドロミテ・アルプス、トレッキング用の地図が到着

 注文してから12日目、オーストリアから国際郵便で到着した。TABACCO社#29。 本体1,205円、送料257円だった。

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 かなり厚い紙で、結構重たい。量ってみると110gほどもある。厚いのだが、撥水処理はされていないようで耐久性がちょっと不安。ちょっと開いてみただけで折り目部分が少し破れはじめてしまった。

 スペイン・ピレネー・トレッキングで使ったALPINA社の地図の方が撥水処理されていて、しかも軽いので使いやすい。

 ともかく地図を眺めて歩くルートをあれこれと想像してみるのは楽しい。ただし、登山道のストリートビューがあると、そうした地図を眺める楽しみが減ってしまう気がする。

 地図を読むための練習にストリートビューが使えるかもしれないけど。

2015年11月20日 (金)

ストリートビューが登山道に進出

 ドロミテでのトレッキングルートをGoogle Mapで調べていたら、何とストリートビューが可能なのを発見した。今年の7月に撮影されている。全天球カメラを背負って、歩きながら撮影しているようだ。

 調べてみたら、私が知らなかっただけで、日本でも2年ほど前から始めているらしい。富士山も、穂高岳も卓上のパソコン画面の中で登山できる。私が3年前に歩いたエベレスト街道ももちろん歩ける。

 Google Mapでは登山ルートがある山の中は何も表示されない空白地帯なので、ストリートビューに切り替えできるとは思っていなかった。

 なんだか良いような悪いような気分だ。ガイドブックとこのストリートビューで現地の下調べはほぼ完璧になるのだが、肝心のトレッキング本番がストリートビューをなぞるだけの作業になってしまいそうな気がする。

 Googleはどれだけデータを集める気なのか、このままいくとSFに描かれているような世界に突入しそうで、頭がクラクラしてくる。

2015年11月11日 (水)

ドロミテでのトレッキングルートを決めた  

 入手したガイドブック“WALKING IN THE DOLOMITES"で紹介されている28ルートの中から良さそうなものを探してみた。

  “This is undoubtedly one of the most enjoyable and beautiful itineraries in the Dolomites"と形容されているルートが目にとまった。延べ歩行距離30.5km、最高到達点が2,600m、行程3泊4日と手頃。一日の標準歩行時間も最大5時間ぐらいなので体力的にもまず大丈夫だ。アクセスもバス路線が充実していて大変便利のようだ。そのルートに決めた。ルート名は“From the Sciliar through the Catinaccio”

コース概要

Doromite

慌てずにゆっくりとトレッキングすることにする。

1日目

 南チロル最大の街BOLZANO(ドイツ名BOZEN)へ入り1泊、BOLZANOの街はミシュラン・グリーンガイドで☆に評価されているので、先を急がずゆっくりする。

2日目

 BOLZANOア)からバスでSIUSI(イ)(標高1,015m)という山岳リゾートの村に移動し1泊。

3日目

 SIUSIからゴンドラを利用してCampaccio(ウ)という放牧地(標高1,857m)へ一気に上がり、そこからトレッキング開始。標準3時間ほどでBolzano小屋(エ)(標高2,457m)へ到着するとのこと。同地泊

4日目

 Bolzano小屋からVajolet小屋(オ(標高2,243m)へ、標準歩行時間4時間40分。途中で標高2,600mの峠を二つ通過。

 Vajolet小屋周辺の景色Vajolet

5日目

 Vajolet小屋からRoda di Vael小屋(カ)(標高2,280m)へ、標準歩行時間3時間40分

6日目

 Roda di Vael小屋からVigo di Fassa村(キ)へ下山、標準歩行時間2時間、同地からバスでBOLZANOへ戻る。

  この山域は山小屋が充実していて、歩いて2時間おきぐらいに小屋が営業しているようだ。それなので自分の体力に合わせて泊る小屋を選ぶことができ、日程を組む自由度が高い。

 山小屋も英語で予約できそうだが、予約するのはまだ早すぎる。来年になってからだな。

2015年10月20日 (火)

イタリアアルプス・ドロミテでのトレッキングを計画中

 ちょっと気が早いのだが、来年夏のトレッキングを計画中だ。

 まずは航空券。フィンエアーが安く出していたので、ミラノに入ってミュンヘンから帰国する旅程で購入した。

 今夏のスペイン旅行の際にもフィンエアーを利用し、会員にもなっていたので、わずかだがマイルも溜まっていた。フィンエアーではわずかなマイルでも航空券の支払いの足しにできる。

 早速に今回利用してみたところ、10,092マイルを利用して4,043円分が安くなった。せいぜい年に一度ぐらいしかフィンエアーを利用しない私にとってはなかなか良いシステムだ。

 トレッキングの目的地はイタリア北東部のドロミテアルプスだ。そのドロミテに入るまでは連れ合いと一緒にぶらぶらと北イタリアを観光して廻ることにし、その宿の手配も済ませた。連れ合いの方は現地で私と別れて一足先に帰国し、トレッキングは私だけの単独行となる。

 オーストリア国境の南に位置するドロミテアルプスはかつてはオーストリアの領土であり、南チロル地方の一部を形成している。イタリアでありながらドイツ語も使われているようだ。

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 ドロミテの山々は鋭く尖った針峰群が有名で、なかなか良い所らしいといった程度の予備知識しかなく、情報をリサーチしてみた。ネット上であれこれとやってはみるのだが、整理されてまとめられている情報は出てこない。ドロミテアルプスは広い範囲にいくつもの山群と谷が点在していて、目的地をはっきりさせて情報を絞り込まないといけないことだけは判ったのだが、ネット上の断片的な情報だけではそうした作業は難しい。

 あきらめてCICERONE社のガイドブックを購入することにした。チロルアルプスをトレッキングした際にも同社のガイドブックを購入している。

 アマゾンに出店している洋書店に発注し、イギリスから2週間で到着。送料込みで2,155円だった。購入したのは“Walking in the Dolomites”という本でマルチデイのトレッキングコースが28コース紹介されている。

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 このCICERONE社、イタリアだけでもいくつものガイドブックを出している。中にはアマルフィ海岸のハイキングガイドもある。アマルフィといえば高級リゾート地のイメージしかなく、ハイキングとの組み合わせは意外なのだが、なかなかに魅力的に思える。

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