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2023年11月

2023年11月28日 (火)

イタリアで乾き物の盛り合わせ

 円安と現地のインフレが重なり比較的物価が安いと言われるイタリア南部でも、交通費以外はどれも結構に高くつく。

 それでも日本と比べてお得と感じるのが”乾き物盛り合わせ”。ハムやチーズを商っているデリカ店がテラス席などを設けて簡単な食事を提供している場合があるのだが、そうした店にはお得な盛り合わせが用意されている。

 イタリア到着初日にサレルノという地方都市に移動した。宿にたどり着く前にありついたのがハム、サラミ、チーズ、おかず類の盛り合わせ。

 食材の品質も良いのだが、気前よく盛られたその量が圧倒的。日本のイタリア料理店の前菜盛り合わせだったらその気になれば数分で完食できるのだが、こちらは到底無理。盛り合わせは20€、ワイン3杯、水、パン、コーヒー含めて会計は38€だった。食べきれなかったチーズは持ち帰ってビールのお供となった。

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 お店の情報はこちら

2023年11月20日 (月)

ナポリの治安はどんなものなのか

 ナポリの治安はあまり評判がよろしくない。いくつかの映画にも描かれているのだが、カモッラと呼ばれている犯罪組織が暗躍していて、郊外の高層団地では警察も手が出せない程になっているらしい。そんなことで、やや不安を抱きながらのナポリ入りとなった。

 確かに街のいたるところがスプレーペンキで落書きされている。他の都市だったらそうした落書きだらけの界隈は近づかない方が無難なのだが、ナポリの場合は人で賑わう繁華街でもそうで、もはや風景の一部となっている感さえある。これがナポリなんだと受け入れるしかない。

 旧市街にある昔ながらの繁華街近くに宿をとったのだが、その前の道路もご覧のとおり。

 落書きだらけで危なそうな通りなのだが、通りの西側にはナポリ大学の校舎があって、東側では夕方から学生向けの飲み屋が何軒か営業を始める。元気な学生諸君は夜遅くでも通りに溢れ出て楽しそうに立ち飲みしている。なかなかに羨ましい光景で、遅い時間帯でも安心して歩くことができた。

 危ない目にあったのはナポリ初日に一度。中央駅に着いてメトロに乗り換え、車両に乗り込もうとした時だ。数人のスリ集団に囲まれて、ショルダーバッグを開けられそうになった。

 ジッパーが硬かったせいなのか、事なきを得たのだが、中央駅付近は不慣れな旅行者を狙ったスリ集団が網を張っているようだ。気をつけないといけない。

 カモッラの解説についてはこちら

2023年11月19日 (日)

ローマでバスに乗るには

 ヨーロッパでは大都市といえども比較的コンパクトなので、徒歩でも頑張れば主なエリアは移動できる。それにメトロを使えばほぼ万全だ。

 例外はローマ、地下に古代の遺物が眠っているのでメトロがカバーする範囲が少ない。そこで必要になってくるのがバスなのだが、ローマに限らず海外でバスを乗りこなすのは私にはハードルが高かった。バス停に表示されている簡単な路線図を眺めてみてもさっぱり解読できない。

 今回はスマホにイギリスの通信会社が出している格安のシムを入れていったので、これが一挙に解決できた。

 皆さんご存じの地図アプリで目的地を入力すると、バスでの経路と最寄りのバス停、出発時刻が瞬時に表示される。あな、ありがたや。これで行動範囲を一気に広げることができる。バスの車窓から走り去るローマの街角を眺めるのも実に楽しい。降車する停留所もGPSで一目瞭然だ。

 あの会社だけど、ものすごい量の情報を日々蓄積し、更新しているのだということを実感した。

  利用したSIMがこれ。日本で2,000円前後で購入できる。Sim_2

2023年11月18日 (土)

イタリアでキャシュレス社会を実感

 先月末からイタリア南部へ出かけてきた。そこで実感したのがキャシュレス社会。日本なんかとは数段に進んでいる。

 ミネラルウォーター1本を買うのでもクレジットカードが使える。しかもすべてタッチ決裁が可能で、小さな個人商店でも対応の端末を備えている。私の地元だと大きいドラッグストアでも端末にカードを差し込ませてpinコードを打ち込まないといけない。

 カフェでは紙のメニューを備えていないところがある。テーブルに置かれているQRコードを自分のスマホで読み込みディスプレイにメニューを表示させないと注文ができない。

 ナポリでのこと。美術館などの施設入場券と交通機関の乗車券がセットになっているお得な周遊カードがあるのだが、市中のどこでも売られていたそのカード現物が市内2か所でしか売られなくなっている。

 仕方がないのでネット販売を利用して電子カードを購入した。アプリを導入してアカウントを作らないといけないのでパスワードやなにやらと面倒だ。しかも支払のクレジットカードは本人認証サービスの設定がされている必要がある。一度だけで数日しか使うことがないものにそれだけ手間がかかるのはキャシュレス社会のマイナス面だ。

 ローマでは、メトロ、トラム、バス、いずれも紙の切符を買う必要がない。車内か改札口にタッチ決裁に対応した端末が備えられているのでクレジットカードを軽く接触させるだけすべて乗車できる。

 ちなみに料金は1回につき1.5ユーロで、100分以内であればすべての交通機関を乗継することができる。(注)

 バス、トラム内に備え付けのタッチ決裁対応の端末がこれ↓Romatanmatu_1365_2  驚いたのがナポリ駅の公衆トイレ。タッチ決裁に対応した自動ゲートを備えている。ヨーロッパでは公共のトイレといえど大抵は有料だ。

 もはや、ヨーロッパ旅行に現金はほとんど必要なくなっている。レストランでのチップもイタリアでは元来義務ではないので、キャッシュレス化によって払わない人が増えているとのことだ。ATMは銀行店舗に併設されたものはあるのだが、街中で単独で設置されたものは見かけなくなっている。

 さて、帰国したからのこと。JR関空駅で切符を買おうとしたのだが、空いている自販機ではクレジットカードが使えなく、交通系のICカードか現金のみ、しかも近郊駅までの切符しか買えない。久しぶりに財布から現金を取り出すことになった。サンダーバード車中で乗り越し手続きをしたのだが、清算料金の支払いはもちろん現金のみだ。

注)乗継する度に乗継先の乗り物でタッチ決裁する必要がある。何回タッチ決裁しても100分以内だったら最初の1.5ユーロしか引き落としされない。きちんとシステムが判定している。 

追記)つい先日のこと、運転免許関係の申請を行ったのだが、何ということか証紙納付だった手数料をキャッシュレスで支払えるように端末が整備されていた。もちろんタッチ決裁対応だ。日本のキャッシュレスはコンビニが先行し、後追いながら役所が前のめりになって普及させようとしているようだ。 

 埼玉県では近い将来に現金(証紙)払いができなくなるとのことだ。カードもスマホもない人はどうしたらいいのかというとコンビニ納付らしい。コンビニが近くになく、運転免許も返納した老人は・・・?

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