アンナプルナ・トレッキング Feed

2017年12月10日 (日)

アンナプルナ内院へのトレッキングを振り返って

 5年前のエベレスト街道では途中でひいた風邪が治らずに、リタイアしてしまったのだが、今回は最後まで歩き通すことができた。

 最終目的地のアンナプルナ・ベースキャンプ(4,130m)はエベレスト街道のゴーキョ・ピーク(5,360m)とははるかに低いし、徐々に高度をあげていくので、高度障害はそれほど心配しなくてもよい。それなので、普通の体力と若干の登山経験があり、体力に応じて時間さえかければ誰でも歩き通すことができる。

 今回歩いた11月中旬は現地の気温はそれほど低くもならず、日本の秋山程度の装備で充分だった。最低外気温はマイナス2℃ほどだったが、谷底を歩くので風がほとんどない。そうした状況での山歩きは汗もかかずに非常に快適だ。

 装備は38Lのバックパックにほぼ一杯となり、重量は7Kgほどだった。下着類は山小屋で洗濯できるし、部屋の前に干しておけば夜中でもある程度乾くのでもう少し軽量化できるかもしれない。スリーピングバッグは3年前に買ったモンベル製のものを持っていったのだが、快適に寝ることができた。山小屋では厚手のブランケットを借りることもできるので、夏用のごく薄いスリーピングバッグかインナーシーツで代替すればさらに1Kgぐらいは軽量化できる。

 ただ、ごくまれに11月でもモンスーンの風向きによっては季節外れの大雪になることもあるらしいので、靴や下着、アウター類はそれなりのものを用意すべきだろう。1日だけ夕方に雨模様になったのだが、簡単なポンチョしか用意していないトレッカーを見かけた。そんな程度では万一の場合に危険だ。参考リンクはこちら

 現地で手に入れた地図は細部で正確でないところがあったのだが、ルート上には標識がそれなりにあるので、ほとんど地図に頼らずに歩くことが出来た。スマホやGPSを駆使するという手もあるらしいが・・・・。 

 今回の経費をまとめてみたところ、思ったより安くあげることができた。なによりエアーチケットが安かったのが大きい。 結果からすると予備日は多すぎたのだが、余裕がなくてあせってしまうことになっては旅が楽しめない。

エアーチケット代

46,590円

ネパール現地交通費

4,695円

日本国内交通費

11,950円

カトマンズ宿泊費(5泊)

11,955円

ポカラ宿泊費(7泊)

9,835円

山小屋食費・宿泊費(7泊)

13,000円

入国ビザ・トレッキング許可関係

9,000円

食費・その他

30,154円

   計

137,179円

安くて快適なポカラの “Hotel Diplomat"、1泊8~10USDDiplo

その他参考情報

1、カトマンズではタメル周辺を歩き廻っただけだが、表通りから見る限り地震被害からはほとんど復旧している。ただし、旧王宮周辺の古い建物はまだ再建に着手しきれていなくて瓦礫が積まれたままになっていた。

2、ポカラは地震被害がなかったので、5年前より街は綺麗になっているのだが、中国系観光客は相当に減っている。日本人観光客は皆無に近い。

3、ATMでキャッシングするつもりで現金をあまり持っていかなかったのだが、それで失敗した。5年前と違ってすべてのATMで手数料500ルピーがチャージされるようになっているうえに、通信障害で操作がタイムアウトになってしまうことがほとんど。日本円の現金をメインにしてUSドルを少し持っていくのがベストだ。

4、宿の部屋には暖房がないので手が冷たくなる。薄手のフィンガーレス・グローブかパーム・ウォーマーがあると良い。私の場合は行動中も休息中も100円ショップで買ったフィンガーレス・グローブを着用して快適だった。

2017年12月 8日 (金)

アンナプルナ内院トレッキング第8日目(11月14日) チョムロンからポカラへ

 7:30頃に宿を出発、雲もなく快晴。この宿も食べたものを自主申告して勘定をしてもらった。宿の女主人とは日本語で「さよなら」と挨拶。Dscn0958_086

  今日は、ルートの中で一番の急坂を下ることになる。谷底が遥か下に見える。足腰のバネが弱いのでゆっくりと降りる。Dscn0959_087

 思っていたほどの下りでもなく1時間程でJhinuに到着。Dscn0961_088

 吊橋を渡り先に進んでいくとDscn0963_089

 しばらくすると向こう側の尾根でなにやら工事をやっている。不思議に思いつつ歩いていると、「ここは吊橋を造る工事区域になってます。」との立て札がそこかしこに立てられている。新しい吊橋の基礎部分を作り始めているようだ。尾根と尾根の間はかなりの距離があるので相当大きな吊橋が出来上がると思われる。完成すれば便利になるだろう。Dscn0965_090

  Landrukとの分岐点であるNew Bridgeを通過Dscn0967_091

  初日に泊まったGhandruk村への分岐点を左へと進む。Dscn0972_093

  ここから先が思ったより長くかかり、車道に出たのはようやく13:00過ぎ。地図とは違っていて車道はさらに上の方に延びている。目的地のSiwaiへ行くのには車道を上っていくのか、下っていくのか判らなくなってしまった。そこへちょうど大きなトレッカーのグループがやってきて私を追い越していった。様子を見ると彼らは車道を下っていく。そのグループの後をついていくことにした。 

 途中で車道を離れて吊橋を渡り、しばらくしてSiwaiに到着。バスがターンできる広場に面して茶店がある。Dscn0974_094

  Jeepスタンドで相乗り料金を尋ねるとポカラまで1人1,000ルピーとのこと。茶店で水を買い、Jeepが来るまで待機。 

 Jeepは続けて2台やってきたのだが、先客のトレッカー達が乗り込むと満員になってしまい1人だけ取り残されることになってしまった。次のJeepが来たとしても客が7人揃わないと出発しない。 

 そこへトレッキング中に顔見知りになっていたバングラデッシュからの兄妹がやってきた。私を含めてジープの待合が3人になったのだが、しばらく待ってみても次のトレッカーは降りてこない。

  そのうちに下から上がってきたタクシーが兄妹に声を掛けて来てポカラまで「4,000ルピーでどうだ」とのこと。結局3,500ルピーで話しがまとまり、3人で割勘することにしてボロボロのスズキ・マルチに乗り込んだ。 

 タクシーは山道の凸凹を避けながらノロノロと下っていく。バグルン自動車道に出てスピードを上げ、ようやくにして夕刻のポカラにたどり着くことができた。 (完)

※1ルピー≒1.1円

2017年12月 7日 (木)

アンナプルナ内院トレッキング第7日目(11月13日) バンブーからチョムロンへと下る

 一番に朝食をとり、Jhinuを目指して7時ごろに宿を出発。宿の勘定は伝票がつけられていなくて食べたものを自主申告した。(メモをとり忘れたため金額は失念。) 

 Bamboo付近は谷が狭くなっているのでなかなか日が射してこない。Dscn0951_081  

 11時頃、ようやくChhomrongへの吊橋が見えてきた。この橋を渡ると結構な登りとなる。Dscn0953_083

  登りに入るとガクンと速度が落ち、Chhomrongに着いたのは14:00過ぎ、標準タイムは3.5時間なのに6時間近くもかかってしまった。 

 Jhinuまで行くのはあきらめ、その日はChhomrongに泊まることにした。村の中心部には宿が連なっていて、その中のChhomrong Cottageに入った。Dscn0955_082

  この宿もチベット系と思われる女主人が仕切っていて、その女主人は日本の着物に似た伝統衣装をまとっている。明治生まれだった祖母のことを思い出した。 

 1つしかないシングルルームが空いていた。狭いのだがマウンテンビューだ。Dscn0957_084

  夕方までには満員となったが、大きなグループ客はいない。静かで落ち着ける宿だ。チョムロンは尾根中腹にあり展望は良いのだが、その日は夕方になっても雲が残り、山は見えずじまい。

 第8日目に続く

 ※1ルピー≒1.1円

2017年12月 5日 (火)

アンナプルナ内院トレッキング第6日目(11月12日) アンナプルナ・ベースキャンプへ往復し下山開始

 アンナプルナ・ベースキャンプへと進んで1泊するか、午前中に日帰りしてマチャプチャレ・ベースキャンプにもう1泊するか決めかねていた。するとまだ暗いうちに同室のトレッカーが起きだして身支度をし始めた。アンナプルナ・ベースキャンプへ往復するとのこと。

 日本ではあたりまえのことなのに、その手があるのをすっかり忘れていた。暗いうちに出発して朝食までに戻ってくれば朝焼けのパノラマも見られるし、その日のうちにかなり下の方まで降りることができる。さっそく私も支度を整えて後を追うことにした。

 外は真っ暗。宿のスタッフは朝の準備に取り掛かっているが客室の明かりどこも点いていない。アンナプルナ・ベースキャンプへ向けて歩き始める。トレールは昨日確認済みなので、ヘッドランプの灯りだけでも迷うことはない。 

 空気が薄いので喘ぎながら登っていく。外気温はマイナス2℃ぐらいなのだが風がないのでそれほどの寒さは感じない。 

 1時間近く登った頃だろうか、周囲は明るくなりヘッドランプも要らなくなった。遠くにベースキャンプの建物も見えてくる。Dscn0922_071

 登ってきたルートを振り返るDscn0925_072

 アンナプルナⅠ(8,091m)に朝日が差してきた。Dscn0927_073

 6:30頃にベースキャンプ直下に到達Dscn0936_075

 サイド・モレーンの上から眺めるアンナプルナⅠ(8,091m)は堂々としている。Dscn0940_076

 さすがにベースキャンプは早朝であっても賑やかだ。Dscn0942_077

 マチャプチャレ・ベースキャンプの宿への戻り、朝食後に勘定を済ませた。しめて2,260ルピーだった。ビールはさすがに高いのだが、ベッド代はデウラリの宿よりも安い。Skr

  バンブーを目標にして、9時頃下山開始。Dscn0943_079

  水辺で一休み。Dscn0945_078

 上りの時は気がつかなかったマチャプチャレの氷河が見えた。Dscn0950_080

 15:30頃ようやくにbamboo着、その日の歩行時間は9時間超で長い一日となった。ちなみに標準タイムは7.5時間。上りの時と同じBuddha Guest Houseに荷を降ろす。その晩は混んでいて広東省の深圳市に住んでいる英国人と相部屋となった。

第7日目に続く

※1ルピー≒1.1円

2017年12月 3日 (日)

アンナプルナ内院トレッキング第5日目(11月11日) デウラリからマチャブチャレ・ベースキャンプへ

 前の晩は満員のドミトリーに押し込められたのであまり眠れなかった。ヌードルスープの朝食を済ませ7:00頃に出発。宿代は1,830ルピーで前日のバンブーとさほど違わないのだが節約の結果だ。Shanglila_2

 外気温は0℃、地表には霜が降りている。谷は一段と広くなり周囲はU字渓谷の様相となる。いよいよアンナプルナ内院の核心部分に入ってきたのだと実感。

 途中で左岸に渡り上流へと進む。山側は急斜面で、この付近では雪崩による死亡事故も起きているらしい。雪の状況によってはトレイルが閉鎖されてしまうこともあるとのことだ。Dscn0857_061

 右岸に戻り、セルフポートレート。Dscn0860_062

 8:00過ぎ、歩いてきたルートを振り返る。谷に陽がさしてきた。Dscn0863_063

 マチャプチャレ・ベースキャンプが見えてくる。Dscn0866_064

 10:00過ぎ、Shankar Guest Houseに到着(標高3,700m)。アンナプルナ・ベースキャンプまで登っていく時間は充分あるのだが、そうすると一日で一気に1,000mの高度を稼ぐことになり高度障害が心配だ。高度に順応するために無理をせず停滞することにする。昨夜の宿から予約の電話を入れてもらっていたのでチェックインはスムーズだったのだが、やはり1人客では個室はもらえない。ドミトリーは一番乗りなので、一番良いベッドを確保できた。Dscn0870_065

  風もなく日差しも柔らかい。そうなるとビールだ。アンナプルナを眺めながらのビールは最高。真中の大きな山がアンナプルナサウス(7,219m)。Dscn0876_067

  一休みした後は、高度順応のためにサイド・モレーンに登ってみた。氷河の爪痕が生々しい。Dscn0890_068

 宿に戻ってみると、北京語を話す大きなグループが入っていた。彼らは日本人と違って現役世代がほとんど。カトマンズ・ポカラ間の移動に飛行機を利用し、効率よく手配したとしてもアンナプルナ・ベースキャンプへのトレッキングには12日ぐらいはかかりそうだ。それなのに、働き盛りの身でよく休みが取れるものだと感心する。 

 マチャプチャレの夕景色はさすがの大迫力。Dscn0919_070

 その夜のドミトリーの客は結局二人だけだった。

 第6日目に続く

 ※1ルピー≒1.1円

2017年12月 2日 (土)

アンナプルナ内院トレッキング第4日目(11月10日) バンブーからデウラリへ

 朝の室温9℃。宿代は1,890ルピーだった。食費などは奥に進むにつれて段々と高くなっていく。500mlの缶ビールが650ルピーなので日本の山小屋並み。山小屋に限らずネパールではビールは高くてぜいたく品、ポカラの店頭でも200ルピーぐらいはする。Buddha

 その日は一番に朝食を済ませて7:00頃出発できた。展望がきかない樹林帯がずっと続く。1時間ほどでDovan(2,505m)を通過。Dscn0835_054

 樹林帯を抜けるとようやく視界が開ける。樹木は紅葉していて日本の秋山のようだ。陽がさしてくると暖かくなり、薄手のシャツぐらいでちょうど良くなるのだが、南の国から来たトレッカーの中にはダウンジャケットのまま歩いている人がいる。Dscn0844_056

 トレッキング・ルート上には小さな水力発電のプラントがいくつも目に付く。泊まった小屋はすべて電化されていた。これはその導水管。Dscn0845_057

 今日の目的地であるデウラリが見えてくる。Dscn0848_058

 流れを渡って進んでいく。Dscn0850_059

 14:00頃デウラリ(3,230m)に到着。宿は混んでいて、3軒目のShangri-La Guest Houseでようやくドミトリーのベッドが確保できた。Dscn0851_060

 宿の先の方に散歩に出かけてみると、氷河の置き土産であるエンド・モレーン(堆積物)が見える。Dscn0852_069

 夕方にはドミトリーも満員となり、気がついたらいつのまにか南部訛りの英語を話すアメリカ人にベッドを取られてしまっていた。そのアメリカのお兄さんからベッドを取り戻すのにしばし悪戦苦闘することになった。宿のマネージャーを巻き込んでなんとかベッドを取り戻してようやく一安心。あぶれたトレッカー達は食堂で寝ることになった。

第5日目に続く

※1ルピー≒1.1円

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2017年12月 1日 (金)

アンナプルナ内院トレッキング第3日目(11月9日) チョムロン村からバンブーへ

 朝食後に宿代を清算。明朗会計で、明細が欲しいと言ったらちゃんとくれた。上から順に水2L 200ルピー、エッグ・カレーライス 450ルピー、エッグ・ベジタブル・ヌードルスープ 250ルピー、ホットシャワー 100ルピー、ルームチャージ 200ルピー。計1,200ルピー。Himalayaview

 7:30頃宿を出発し、谷へ向かって下っていく。メインルートなのでさすがに行き来するトレッカーの数が多くなる。聞こえてくるのは英語、仏語、北京語、韓国語で、日本語はほとんど聞こえてこない。

 しばらくすると宿が立ち並ぶChhomrong村の中心部に出た。ベーカリーショップやお土産屋まである。昨夜の宿は村の外れにあったのだ。正確にはTaulungという別の村らしい。

 Chhomrong村にはチェックポストがあり、TIMSカードのチェックを受ける。この村から先は物価も段々と高くなるとのことで、道沿いの大きな売店で行動食を調達。Dscn0820_049

 吊橋を目指してさらに下っていく。Dscn0821_050

 吊橋を渡ると今度は上り、その途中で昨夜の宿付近を振り返る。尾根の左肩付近が昨夜泊まった宿。エベレスト街道と違って森林がよく残っていて、日本の山とさほど違わない雰囲気だ。Dscn0824_051

 Sinuwaを通り過ぎ、午後2時少し前にBamboo(2,335m)着。入口部にある一軒目の宿 Buddha Guest Houseに泊まることにした。標準コースタイム3時間のところ、6時間であった。Dscn0827_052

 宿はチベット系と思われる女主人が仕切っていてる。容貌が日本人に似ているので親近感がわく。シャワーを浴びた後にビールを飲みながら一休み。通り過ぎるトレッカー達と女主人のやりとりがなかなか面白い。そうこうしているうちに夕方からは雨模様となった。Dscn0828_053

 その夜は大きなグループ客はなく、ツインの部屋を1人で占有。夕食はダル・バーツという野菜カレーの定食を注文した。この宿のダル・バーツは今回のトレッキング中一番の美味しさだった。 ダル・バーツは栄養のバランスも良いし、野菜カレーやライスはお代りできるので経済的だ。

第4日目に続く

※1ルピー≒1.1円

2017年11月30日 (木)

アンナプルナ内院トレッキング第2日目(11月8日) ガンドルン村からチョムロン村へ

 早朝の室温11℃、外は快晴。宿の庭からはオールドビレッジを手前にして、絵葉書のような景色が望める。左のピークがアンナプルナ・サウス(7,219m)、右の小さなピークがヒウンチゥリ(6,441m)Dscn0766_037  

 朝食後に勘定を清算。総計で1,460ルピーだった。今日目指すKomrong Dandaへのルートを尋ねると、「あそこだよ」と指差して教えてくれた。宿の食堂から峠へのルートが良く見える。(写真左、斜面を緩やかにトラバースしながら登っていく)Dscn0769_038

 8:00過ぎに出発 。一旦谷へ緩やかに下る。道ははっきりしていて迷うようなことはない。歩き始めると、北京語や韓国語を話すグループと同じになり、結構な賑やかさだ。Dscn0781_039

 日光があたるようになると汗ばむほどになってくる。風もほとんどないので半袖のTシャツで充分だ。上りの途中でマチャプチャレ(6,998m)がくっきりDscn0784_040

 峠であるKomrong Danda(2,100m)に到達すると今日の目的地であるChhomrong村方面が向こうの尾根の右肩に見えてくる。Dscn0785_041

  一旦Kimrong Khola(1,715m)へと下り、吊橋を渡る。Kholaとは川のこと。対岸に渡ると大きな宿があるが、谷底なので展望はきかない。Dscn0789_042

 要所要所に標識が出ていて、それに従って進んでいけば良いのだが、畑の中は道が細くなっていて、「途中で間違えてしまったのだろうか」とちょっと不安になるほどだ。Dscn0792_043  

 尾根の肩まで出ると、Chhomrong村まではあと一息。Dscn0797_044   

 Chhomrong村手前の尾根沿いに宿が数軒あり、その中の一軒Himalaya View Guest Houseに荷を降ろす。(標高約2,300m)Dscn0799_046

 シングル・ルームがもらえた。Dscn0798_045

 到着は15時過ぎ、Ghandruk村からの標準タイム5時間のところ、7時間ぐらいを要した。

 夕暮れ時のマチャプチャレ(6,998m)Dscn0801_047  

 夕食は無難なところでエッグ・カレーを頼んだのだが、これが全然美味しくない。エネルギー補給のために無理やり完食した。その晩も早々と就寝。

第3日目に続く

 ※1ルピー≒1.1円

2017年11月28日 (火)

アンナプルナ内院トレッキング第1日目(11月7日) ポカラからガンドルン村へ

まずは出発前日までに事前の準備を完了させた。

  • 万一の場合に備えて薬品を入手。細菌性下痢の治療用に抗菌剤Norfloxacin、肺炎などの治療用に抗生物質Azithromycinをそれぞれ5日分薬局で購入。代金は250ルピー(280円ほど)だった。ネパールでは医者の処方箋なしに薬が入手できる。
  • TIMSカードとアンナプルナ入域証を取得。TIMSカードというのはトレッカーの登録証のようなもの。トレッキングにはこの2つを携行し、ところどころにあるチェックポストでチェックを受けなければならない。取得手続きは割りと簡単でポカラのレイクサイドにあるオフィスに出向き、申請書一枚を提出すればその場で入手できる。代金はそれぞれ2,000ルピーで計4,000ルピー(4,400円ほど)。このオフィスにはなかなか有意義な情報が載っているリーフレットが置いてある。トレッキングルートがある山の中ではクレジットカードは通用しないので持っていかない人もいるかと思うが、そのリーフレットによれば必需品だとのこと。なぜならば万一レスキュー・ヘリコプターを呼ばなくてはならなくなった場合に、クレジットカードでの支払いの裏付けが必要になるとのことだ。もっとも大手のエージェントを使ってトレッキングを手配している場合はそんな心配は無用。
  • 現地へのアプローチについて情報を収集。トレッキングを扱う旅行会社の窓口を何軒か訪ねて、Ghandruk村へのミニバスサービスをやっていないか聞いて廻ったのだが、どこも個人客への席のばら売りは行っていない。ポカラ市内から直通の公共バスがあるよと教えてもらった。
  • 地図の入手。本屋で新版と称するやつを購入した。450ルピー(500円ほど)。日本のアマゾンでは送料込みで2,000円ぐらいなので現地で入手した方が良い。

 出発当日の7日はまだ薄暗いうちに起床。フロントにちょうど宿の主人がいたので余分な荷物を預けた。バス・ステーションへのタクシーは300ルピーとのことで、呼んでもらうことにした。Ghandruk村へのバス料金は350ルピーだとのこと。タクシーは直ぐにやって来て、主人がドライバーに行き先と私の事情を説明してくれた。

 タクシーに乗り込むと15分もせずにバグルン・バスパークに到着。宿の主人が話してくれていたので、Ghandruk行きのバスに横付けしてくれた。

 バスの車掌に出発時間を尋ねると、もう直ぐ出発とのこと。6:30過ぎにバスは動き出した。乗客は半分もいないのだが、通路にはトウモロコシの入った麻袋が一杯に積んであり席に着くのが一苦労。

 バスは途中のNayapulでしばし休憩停車し、再び走り出す。チェックポストのあるBirethantiを過ぎるといよいよGhandruk村へと向かう山道へ入っていく。この山道がとんでもない悪路で定期バスが走ること自体不思議なほどだ。バスは大きく車体を揺らしながら、人が歩くのとさほど変わらないスピードでノロノロと進んでいく。

 出発から3時間半、10時頃にGhandruk村手前の終点Kimcheに到着。Ghandruk村へはここからしばらく歩かなくてはいけない。Dscn0677_031

 Ghandruk村への道はよく整備されている。Dscn0683_032

 歩き始めてから1時間ちょっとで村の入り口に到着。村の標高は1,940m。Dscn0685_033

 集落に入ると直ぐに明日目指すことになるKomrong Danda方面を示す標識を見つけた。Dandaとは尾根のことを言う。その標識に従って先に進んでいく。Komorong Dandaへの道はGhandruk村の最下部を水平に北西方向へと廻り込むように通っていて、入手した地図上に書かれているルートとはまったく違っている。入手した地図はメインルート以外はかなりいい加減に書かれているようで、あまりあてにならないことが判明した。 正確なルートはこちら(等高線表示にすると分かりやすい。

 しばらく村の中を進み、目に付いた宿を当たってみるがいずれも今晩は満員だと断られた。さらに先へと進むと、村はずれ近くに“Excellent View Lodge”の看板を発見。尋ねてみると部屋は空いているとのことで、さっそく荷物を降ろす。Dscn0701_035

 Excellent View Lodgeは村の伝統様式で建てられたロッジで風情がある。部屋の土壁が感じ良い。Dscn0689_034

 その名のとおり宿の前には展望を邪魔するものがなく、眺めは最高。宿のマネージャーに下に見えるのはオールド・ビレッジ(元村)で、見学すると良いよと教えてもらった。 

 シャワーを浴び、休息した後にオールド・ビレッジの見学に出かける。昔のままの建物が良く保存されている。一昨年の夏にピレネー山脈をトレッキングしたのだが、その時に起点となったトルラ村にどことなく似た雰囲気がある。100年ほど前は両者とも辺境の地にあって、良く似た生活を送っていたのだろう。Dscn0715_036

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  元村の見学を終え、宿に帰ってみるとフランス人の女性トレッカーが到着していた。結局その夜の客は私とフランス人、そのガイドの計3名だけだった。 

 夕方、谷の奥の方は雲が立ち込め、虹が出ていた。Dscn0710_048

  夕食はチキン・カレーとビール。カレーはなかなかに結構な味だった。夕食後はすることもなく早々と就寝。

第2日目に続く

 ※1ルピー≒1.1円ぐらい

2017年10月23日 (月)

ネパールの滞在ビザ

 ネパールの滞在ビザは到着した空港で取得できるのだが、制度変更がないかネットでチェックしてみた。すると、最近になってこれまでの手書きで申請する方法から、空港に備え付けの端末に申請者自身が入力してオンラインで申請する方法へと変更されていることが判明した。

 しかも、ネパールらしくそのシステムが中途半端なもので、入力用の端末がまともに動かずに場合によっては長蛇の列ができるらしい。

 長蛇の列を回避するには事前にネット上でオンライン申請するのが良いとのことだ。ただし、この事前申請も一筋縄ではいかないらしい。

 とにかくその事前申請をやってみることにした。

 まずはネパール入管当局のサーバーにアクセス、入力画面が現れて、そこに順次入力していく。最後に"submit"ボタンを押してみると、やはりエラー。説明に従ってエラーを消してはみたのだが、何時までたっても完了しない・・・・・。あきらめてしばらく時間を置いてみることにした。

 数時間後に再挑戦してみると、今度はうまくいった。完了画面が出てきて、それを印刷。ようやくに終了できた。ネパールの役所はやはり手強い。

 それでもちゃんと完了できたのだから、スペイン国鉄よりはずっとましだと言わなくてはいけない。

Screenshot

参考にしたのはこちら

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