「ご飯論法」というのが話題になっているらしい
働き方改革関連法案の法案審議をめぐる政府側の不誠実な態度に対して、朝食を食べたのかどうかとの問答に例えて批判するツイートが話題になっている。政府側の答弁姿勢を「ご飯論法」と呼んでいる。発信者は法政大キャリアデザイン学部の上西充子教授。
なかなかに愉快な例えだ。
Q「朝ごはんは食べなかったんですか?」
A「ご飯は食べませんでした(パンは食べましたが、それは黙っておきます)」
Q「何も食べなかったんですね?」
A「何も、と聞かれましても、どこまでを食事の範囲に入れるかは、必ずしも明確ではありませんので……」
Q「では、何か食べたんですか?」
A「お尋ねの趣旨が必ずしもわかりませんが、一般論で申し上げますと、朝食を摂る、というのは健康のために大切であります」
Q「いや、一般論を伺っているんじゃないんです。あなたが昨日、朝ごはんを食べたかどうかが、問題なんですよ」
A「ですから……」
Q「じゃあ、聞き方を変えましょう。ご飯、白米ですね、それは食べましたか」
A「そのように一つ一つのお尋ねにこたえていくことになりますと、私の食生活をすべて開示しなければならないことになりますので、それはさすがに、そこまでお答えすることは、大臣としての業務に支障をきたしますので」
これって、絶好のお笑いネタになると思うけど、タモリあたりがやってくれると爆笑間違いなし。
「働き方改革関連法案」は人生の質を決める大事なことだし、場合によっては人命にもかかわってくるのだが、世間の関心は薄いようだ。超勤不払いや違法残業がごく当たり前のこととして現に身の回りに存在し、それに対して誰か助けてくれるわけでもない。それなので、法律がどう変わろうとも現場の実態にはなにも関係してこないとの意識になってしまっているようだ。
でも最後の最後に開き直って自分を守るのに必要なのは法律だから、その最後の武器が「ある」のと「なくなる」のとでは天と地ほどの差が出てしまう。
それにしても労働基準監督の体制があまりにお粗末だ。監督官は全国に3,000人ちょっとらしい。一桁違うでしょ。「少々のことには眼をつむります。(違反は)あまり目立たないようやってください。」と言っているようなものだ。
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