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2018年9月24日 (月)

映画「ペンタゴン・ペーパーズ(原題 The Post)」

 ハリウッドきってのヒットメーカーであるスピルバーグ監督の作品。アメリカ政府が秘密裏に作成したベトナム戦争を分析した報告書が暴露され、報道された史実を扱っている。

 作成チームの1人であるダニエル・エルズバーグは国民を欺いて戦争を継続しようとする政府の姿勢に憤り、報告書を新聞社に提供する。ニューヨークタイムズは連載を開始するのだが、裁判所から掲載指し止めの命令を受けてしまう。同じ報告書を手に入れたワシントンポスト紙の編集長はその命令が出された後も報道を続けようとするのだが、それは会社存亡がかかる重大な局面に立たされることを意味する。 

 メリル・ストリープ演じるワシントンポスト紙の社主は夫の死によってはからずもその地位を継いでしまったのだが、それまでは上流階級の典型的な主婦だった普通の人。この危機に際して最高責任者として決断を迫られることになる。この二人の動きを軸に話は進行する。

 史実なのだから結果はわかってしまっているのだが、なかなかどうして、全編を通してスリリングなサスペンス作品に仕上がっている。

 編集長を演じたトム・ハンクスは安心感があるのだけど、メリル・ストリープはもう別格だ。普段は控えめで、軽く見られているのだけど、きらりとして芯の強い女性・・・、そうした微妙なバランスを持つキャラクター像をリアルな実在感を持たせて演じきっている。

 それにしても当事者のジャーナリスト達は性根がすわっているね。

 ところで、報道の自由度世界ランキングで日本は2013年より急降下し、2017年では台湾、韓国よりはるかに下の世界第72位とひどいことになっている。アメリカは43位。ソースはこちら。

 ペンタゴンペーパーへのリンクはこちら。

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