韓国映画「タクシー運転手~約束は海を越えて~」
韓国現代史における最大の悲劇となった光州事件を扱った映画、この事件で金大中は死刑判決(後に無罪)を受けている。遺族や当事者も多くて記憶も未だに生々しいだろうに、良く題材にできたものだと先ずは感心するしかない。
ソン・ガンホ演じるソウルの個人タクシー運転手は妻に先立たれ、子育てもしながら何とか暮らしている。軍により通行が遮断された光州市へ車を出せば報酬をはずむという儲け話を聞きつけ、ドイツ人記者を乗せて現地へと向かう。
何とか現地に入ったものの、騒然とした市内の様子に危険を感じた運転手は、記者との約束を破り一人でソウルへと逃げ帰ろうとする。元来政治の世界には関わらないことを信条に生きてきたし、大事な車が壊されでもしたら借金が返せなくなる・・・・・。
コメディの要素も取り入れて、悲劇を扱っているにしては傍からみても相当に甘口の作品となっているのだが、そうでもしないと商業映画としては成立しないだろうね。
同じソン・ガンホ主演の「大統領の理髪師」も悲劇である題材をコメディタッチで描いて成功している。
ウィキペディアによる光州事件の解説はこちら
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