映画“110番街交差点”
昔々に見た映画で強烈な印象を残していてもう一度見たいと思う映画がある。レンタルや配信サービスで探してみても、ないものはない。“110番街交差点”はそうしたうちの一本なのだが、セルDVDでは売られている。いまさらDVDを買うのもどうかなとしばらく悩んでいたのだが、ついに買ってしまった。お値段は936円。
ニューヨークのハーレムを舞台に黒人の悪仲間がイタリアン・マフィアの売上金を強奪するところから話が始まる。捜査する側の刑事を演じるのは“アンソニー・クイン”なのだが、B級と言ってよいようなテイストで強奪した側の悪仲間達が破滅に向かっていく様子をスタイリッシュに描いていく。
ボビー・ウーマックが歌うタイトル曲はタランティーノ監督の映画「ジャッキー・ブラウン」でも使われていて、ソウル音楽のクラシックとなっている名曲だ。
劇中に出てくる当時の黒人ファッションやハーレムの街頭風景も興味が尽きないのだが、今回発見したのが黒人ギャングがたむろする事務所に飾られていたもの。“マルコム・X”、“アンジェラ・デイビス”、“モハメッド・アリ”の大きな肖像写真が掛けられていた。この映画が公開された1972年当時は政治の季節でもあり、3人とも尖がった黒人達のアイコンだったのだろうね。
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