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2020年3月 6日 (金)

ソウル旅行から帰ってきた

 32年ぶりとなるソウルへの旅を手配したのは昨年12月の中旬。その頃にはすでに中国の武漢でコロナウィルスによる新型肺炎が発生していたのだが、当時は知る由もない。

 2月に入ってから日本の感染者が中国についで増えていったのだが、韓国はまだ少なかった。2003年に発生したSARS(重症急性呼吸器症候群)の経験もあるだけに日本よりは安全だろうと楽観していたのだが、出発間際になって感染者が急拡大してしまった。

 詳しく調べてみると急拡大しているのは大邱市を中心とする韓国南東部地域で、そこから離れているソウル市内の感染者は二桁台に収まっている。韓国は検査体制が日本よりはるかに整備されていることもあり、公表されている数字が実態に近いだろうとの希望的観測で予定どおり出かけることにした。人間は事実を自己の都合の良いように解釈してしまうものだ。

 小松発ソウル行きの飛行機は当然にもガラガラに空いていた。空港から市内へ向かうリムジンバスも乗客はわずかに6名ほど。ホテル到着後に情報を収集してみると博物館や美術館など、屋内の観光施設は前日からすべて閉鎖されてしまっていた。

 それでも李朝時代の王宮は閉鎖されずに公開されていたので、翌日からはそれらの世界遺産を巡っていった。さすが儒教の国だけあって、65才以上はパスポートを提示するだけでどこも入場無料。

 どの王宮も団体客は皆無で、わずかな個人観光客が訪れているだけ。参加無料のガイドツアーは中止となっていた。

 人影もまばらな景福宮、2月28日午前11時Dscn2455

 地元の人はというと、オフィスは普段どおりのようだが、やはり夜になると通りには人出が少なくなる。行列が必須と言われる人気の食堂も空いていて、待つことなくすぐに席に案内してもらえる。

 市内の通りを歩くのにもちょっと緊張感があって、普段とは違ったソウルを体験できたのだが、果たして「結果オーライになるのか、ならないのか」はもう少し時間が経過しないとわからない。

 ソウル市の人口は約1,000万人。それに対して旅行当時の公称感染者は100人未満なので、感染者に遭遇して罹患する確率は宝くじの高額賞金に当たるようなものだ。しかしどっこい、当たる時には当たる。お隣の石川県では東京への出張で感染者が出ているぐらいだから、今のところ不要な外出は控えている。

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