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2020年6月26日 (金)

なんだか気になる“えち鉄”の車内アナウンス

 えち鉄(えちぜん鉄道)はたまに利用するのだが、どうにも気になっていた車内アナウンスがあった。あらかじめ録音されていて流されるやつだ。

 「気になっていた」というふうに過去形なのは、以前の話だったからだ。そのかつての「車内アナウンス」は駅への到着を乗客に知らせるもので、再現してみるとこうだ。

 1、次の停車駅は〇〇です。

 2、お出口は△側の扉がすべて開きます。

 1、は良いのだが、2、が問題だ。「出口は△側だ」ということと、「扉がすべて開く」という違う意味合いのことを強引に一つに合体してしまっている。乗客に伝えなけらばならない情報としては過不足ないのだが、日本語としてはどうにもおかしいのでこれが流れるたびに気になっていた。

 さて、先日久しぶりにえち鉄に乗車してみると、その車内アナウンスが変わっていた。

 こうだ。

 1、次の停車駅は〇〇です。

 2、すべての扉が開きます。

 問題の2、だが、乗客に伝える必要がある「出口がどちら側なのか」という情報がきれいさっぱりとなくなってしまっている。そのうえに、出口の情報がないものだから「扉が開く」ことが「左右両方とも扉が開く」という意味にとれる。新アナウンスは情報の欠落が生じたうえに誤解を招くような要素が加わったのだから、以前より改悪されたというしかない。

 まあ、小さなローカル私鉄なので満員になるようなこともなく、こうしたアナウンスでも大きな問題は起きていないのだろうけど、乗客に必要な情報を正しく伝えることは最低限のサービスだ。都会からやってきた高齢の観光客が大きな荷物を抱えていたとしたら身軽には動けない。万一車内が混んでいれば、果たしてどうなることか。

 簡単に改善できることなのに、なぜこうしことが続くのだろうか。添削するほどの難しいことではないのだが、やってみた。

 1、次の停車駅は〇〇です。

 2、お出口は△側、すべての扉が開きます。

 公共交通を守るため頑張っている“えちぜん鉄道”には感謝しているのだけど・・・。

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