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2020年7月25日 (土)

小田嶋隆の「ア・ピース・オブ・警句」 ~世間に転がる意味不明

 この人のコラム「ア・ピース・オブ・警句」を時々読んでいるのだけど、ちょっと斜めに構えての切り口がなかなかに新鮮だ。

 今回は天下の愚策“Go to ~”に鋭く切り込んでいるのでご紹介。理解不能なネット言葉は検索が必要だった。

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私たちはどこへ行くのか

2020年7月17日 「日経ビジネス」掲載

P1

 Go Toについて書いておきたい。
 7月16日午後6時の執筆時点では、東京を対象外とする方針が固められたようだ。

 とすれば、Go Toトラベルキャンペーンが、国の施策として動きはじめようとしているいまのうちに、その決定の経緯と現時点での反響を記録しておく必要がある。このタイミングを逃すと
 「お国が引っ込めた施策について、いつまでもグダグダと言いがかりをつけるのは、あまりにも党派的な思惑にとらわれたやりざまなのではないか」
 「世論の動向にいち早く反応して、一旦は動き出した政策を素早く見直す決断を下した安倍政権の機敏さを評価しようともせずに、死んだ犬の疱瘡の痕を数えるみたいな調子で撤回済みのプランを蒸し返してあげつらっているパヨク人士の叫び声が必死すぎて草」

 てな調子で、検証作業そのものが、要らぬ非難を招くことになる。

 でなくても、いったいに、現政権は、検証ということをしない。
 彼らは、森友案件を踏み消して以来、自分たちの失策や見込み違いを
 「過ぎたこと」
 「終わった話」
 として下水に流し去る自分たちの処理手法に自信を抱いている。

 どんなにひどい不祥事や不品行があっても、とにかく知らん顔をして時間が経過するのを待っていれば、じきに国民は忘れてしまう、と、そうタカをくくっているのだろう。で、実際、われら善良なる国民は、次から次へとやってくる新しい話題に、順次目を奪われ、毎度気をとられながら、順調に古い話を忘れては、今朝もまたまっさらになった新鮮なアタマで、ワイドショーの画面に出てくる眠そうな落語家の顔を眺めている。

 いまとなっては、「桜を見る会」の話題すら持ち出しにくい。
 「ああ、桜ね。もう古いんだよなあ」
 と、政治部の記者さんたちにしてからが、ファッション誌のフロントページ企画担当みたいな口調で、古い記事をネグレクトしにかかっている。

 「だって、数字獲れないでしょ? 桜じゃ」
 と。

 了解。きみたちの魂胆はよくわかった。せめてページビューを稼げるうちに話題にしておこう、と、そんなわけなので、今回は全力をあげてGo Toをほじくり返しに行く所存だ。

 不思議なのは、国交省が素案を持ち出すや、各方面から異論が噴出して止まなかった、このどうにもスジの悪い田舎クーポン作戦を、政権中枢の人々が、これまでどうして延期することができなかったのかだ。

 全国の新型コロナウイルス感染者数が再び増加に転じたかに見えるこの二週間ほどの世間の空気を感じていれば、少なくとも実施時期をひと月かそこいら後ろにズラすのは、そんなに素っ頓狂な決断ではない。

 というよりも、すんなり延期なり中止なりを発表していれば、ほとんどすべての国民は、政府の英断を歓迎していたはずだ。こんなことは、私のようなド素人が言うまでもなく、さまざまな分野の専門家や有識者の皆さんが、ずっと以前から、口を酸っぱくして繰り返していたお話だ。(続く)

 続きはリンク先でどうぞ

 筆者である小田嶋氏は他称“引きこもり系”だそうだ。

 

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