ETV特集 永山則夫 100時間の告白~封印された精神鑑定の真実~
“永山則夫”と聞いて思い当たる人はもはや少数だろう。1949年に生まれ、97年に死刑を執行されて没している。
永山は68年から拳銃を使った連続殺人事件を起こし、一審で死刑、二審では無期懲役となったのだが最高裁で高裁へ差し戻しとなり、その後死刑が確定した。
死刑執行に至るまで彼は獄中で著作活動を続け、社会に大きな反響を呼び起こした。
私はと言えば、同時代を生きてきたというのに、ついぞ彼の著作を手に取ることはなかった。
このTV番組は、その永山を精神鑑定した石川義博医師が録音した本人の肉声を公開したの機にして制作された。彼の肉声と当時の映像などを交えて構成したもの。
こうした生の声が表に出るなんてことは異例中の異例なのだろうが、必然だと感じられる。彼の壮絶な人生が浮き彫りになり、私たちに突き付けられるのだから。衝撃的な番組だ。こんな番組が放映されたこと自体も今まで知らなかった。
並みの人間にはまるで想像が及ばない世界に彼は生き、死んでいった。
被害にあい殺された4名の人たちもそれぞれの人生があり無念であっただろうけども、だからといって死刑制度の名のもとに彼のような存在を抹殺してよいものだろうか。もし日本がEUに地続きだとしても加盟は認めてもらえないだろう。
番組の著作権は大した問題ではなくなってしまう。彼の人生を心に刻みたい。
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