Netflix制作ドキュメンタリー「9・11から20年」
Netflix制作のドキュメンタリー番組は秀作が多く感心するのだが、"ターニング・ポイント(9・11と対テロ戦争)”は全5話、5時間を超える力作。
9・11当日の被害者はもちろんのこと、かつてのタリバン政権で閣僚だった人物や反タリバンの北部同盟関係者へのインタビューも行っていて、アメリカ制作の番組としては相当な客観性を持たせたものとなっている。ただ、客観性があるといっても米軍によるドローン攻撃によって被害を受けた人々へのインタビューは無い。
そうした限界はあるものにせよ、この20年を振り返り、未来のことを考えていくうえで見るべき番組となっている。
ところで、アメリカ合衆国は建国から現在に至るまで領土拡張と権益確保のために絶えず戦争を行ってきている。戦争に明け暮れてきたと言っても良いぐらいだ。アメリカが関わった戦争の年譜を見ると実に壮観だ。こちら
そうなので、9・11が発生したというニュースが流れても「起きて不思議はない」と感じられて、驚いた記憶はない。それより強烈な違和感を感じたのがビンラディン殺害の映像を眺めて、歓喜の笑みを浮かべ拍手するノーベル平和賞受賞者、オバマの姿だ。
このドキュメンタリー映画はそうした疑問に何かの回答を示しているわけではないのだが、問題がどこにあるのかを理解するひとつの手立てを提供している。もちろん受取り手次第なのだが。
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