アイスランド映画 ”たちあがる女”
女性主人公は環境保護運動の活動家なのだが、組織に属しないローンウルフ。送電線を破壊するシーンで物語の幕があける。それも細部を丁寧に描写していくので、鮮やかな手口に「なるほど、こうして切断するものなのか。」とおもわず感心してしまう。
単独でこういうことをする人は社会から孤立しているのが相場なのだが、主人公は合唱団の指導者として、普通の市民生活を送っている(ン?)。
有名絵画にペンキをかけるとか、フェンスを破って工場敷地に侵入するとか、過激な環境保護運動のことをニュースで時々見聞きするのだが、この映画の破壊活動はちょっとその上。どう考えても100%の犯罪。
で、荒野の中を警察に追われることになる。背景となるアイスランドの自然が興味深い。ツンドラあり氷河あり。
物語の後半、そうした追いつ追われつの活劇に、主人公の表の顔である私生活がからんでくる。以前から難民の子供を養子にむかえようとしていたのだ。そのことがいよいよ実現することになり、破壊行動の総仕上げとして最後の戦いに挑んでいく・・・。果たしてその結末やいかに。
ツッコミしたくなる点はいくつかあるのだが、エンタメ系作品としてなかななのものに仕上がっている。
アイスランドは37万人の小国なのに、やるもんだね。
この映画ジョディ・フォスター監督・主演でリメイクの話があるそうだ。
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