スペイン映画「ブラック・ブレッド」
もっぱらBS放送のエアーチェックなのだが、映画は結構見ている。
しかし加齢とともに主題が重たい映画は避ける傾向にあるし、娯楽映画も能天気なやつはもとより受け付けない。
なので、最近ではこれといった映画になかなかめぐり合えない。
このブラック・ブレッドはスペイン内戦を背景としているので「主題が重たい映画」に分類され、ハードディスクの中でしばらく眠っていた。
ようやくにして視聴してみると、すばらしくよく出来ているミステリー映画だった。
時代はスペイン内戦で共和派が敗北してしばらくの頃、場所は共和派の牙城だったカタロニア地方の田舎。
ある殺人事件をめぐって子供の眼を通してストーリーが展開していくのだが、主人公の子供が大人社会から翻弄されていき、やがて重大な選択を迫られていく。最後はその選択によって子供自身が劇的に変化していくことになる。
タイトルのブラック・ブレッドは階級社会を象徴しているのだが、スペイン語の映画に英語のタイトルはやめてもらいたいな。
何年か前に見たスペイン映画の「パンズ・ラビリンス」も心に残る映画だった。 これも背景はスペイン内戦だ。
スペイン内戦を扱った映画には傑作が多い。
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