LCC、格安航空会社
年末年始のマレーシア旅行にはLCC(Low Cost carrier)であるAirAsiaXを利用した。LCCの利用経験はこれで3回目、2007年秋にセブ・パシフィック航空、2010年年末年始にジェット・スター航空、今回がAirAsiaX。
早めに手配すればピーク時の年末年始にも安く旅行できるのは大きいメリットだ。LCC登場以前だと、そうしたピーク時はとんでもなくチケットが高いので、そもそも旅行するのを諦めていた。ピーク時の直前の日程で、まだ比較的安いチケットを手に入れようとすると、これまた大変だった。
LCC登場で東南アジアからの観光客も飛躍的に増えているようだし、以前よりも気軽に東南アジア方面に出かけることができるようになった。喜ばしいことだ。
LCCのデメリットとして座席が狭いと言われているが、東南アジアぐらいへの飛行時間ではあまり気にならない。
それよりも、Web上でのチケット手配がなかなかハードルが高い。
LCC航空会社は原則対面販売をしないので、航空会社のウェブサイト上で自分でチケット手配の入力していくことになるのだが、いわれるままに素直に入力していくと各種追加サービスへ誘導されて追加の料金が発生するようになっている。これを回避しながら最終的に安くチケットを手配するのは慣れないと結構大変だ。
不可解で回避不能な手数料もある。チケット代の支払いはクレジットカードでまとめて1回で決済するのに、"支払い手数料"なるものが飛行回数分だけ発生するのだ。
つい最近のことだけど、私の母親達が北海道旅行をしたいということになり、私がピーチ航空でチケットを手配してあげた。日本のLCCにはそんなせこい”支払い手数料”はないだろうと思っていたのだが、同じように飛行回数分だけ"支払い手数料"がかかるようになっている。
ピーチの説明はこうだ。
「支払手数料は、各種決済に伴い発生する手数料です。手数料はお一人様ずつ、ご利用区間ごとに申し受け、最初の航空券ご購入時に適用されます。予約後の便変更や座席指定、受託手荷物の追加の場合、別途支払手数料はかかりません。支払手数料は払い戻しできません。」(アンダーラインは私が付加)
「支払い」手数料なのに「支払いごと」じゃなく、なぜ「利用区間ごと」に発生するのかという誰もが抱く疑問の答えにはまったくなっていない。
しかし、「各種決済に伴い発生する手数料です。」とはっきり書いているので、だれかがもし訴訟したらピーチはそのことを立証しなくてはいけないと思うのだが、「お一人様ずつ、利用区間ごと」に発生するってなにか根拠があるのかしら?
根拠がなければこれってひょっとして民法上にいうところの"不当利得"に該当するのではないのかと思うのだが、いかがでしょうか。
話はかわって、今度の夏にドイツに住む娘夫婦がエアー・ベルリンを利用して私と連れ合いの旅行先であるベトナムへ来て、一緒に合流することになった。実際の運行はエティハド航空とのことだ。
エアー・ベルリンは聞いたことのない航空会社なので調べてみると、一般の航空会社とLCCとの中間のような存在で、日航が加盟しているワン・ワールドという航空連合にも参加している。
そのウェブサイトを覗くとエコノミーの割引運賃が設定されているのは当然として、割引運賃のチケットをLCCのように片道ずつ買えるようになっている。往復料金は両方の片道分を合計したものだ。
エアー・ベルリンは日本に就航していないので、エティハド航空も調べてみた。するとこれもエアー・ベルリンと同じように割引運賃は片道ずつの設定なのだ。
エティハド航空は名古屋に就航しているし、しかも途中で寄航する本拠地アブダビでの乗換接続も良いので、この運賃体系は魅力的だ。
たとえば「片道はマイレッジを利用して無料航空券を使い、もう片道はエティハド航空でチケットを買う。」といったように利用できる。大手の航空会社の割引運賃は往復で買うのが原則なので、片道だけの購入は高くついてしまう。
おしいのはユナイテッド航空のマイルが貯まらない事だが、全日空とか提携する航空会社は多いようだ。
エミレーツ航空の本拠地ドバイもそうだけど、湾岸諸国の空港はアジアとヨーロッパ、アフリカを結ぶハブとしてなかなか良い位置にある。
地図は日本ガイシのHPより借用
追記)
その後、羽田へ就航したルフトハンザの料金をチェックしたところ、ルフトハンザも片道運賃を打ち出している。大手の運賃体系も徐々に変わってきているようだ。
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