サブウーファー、その後
中古のサブウーファーを導入してからひと月、この間にウーファーに対策を少し施した。表面に出ているネジ類をすべて増し締めし、ウッドブロックに10円玉をかませてウーファーの下に差し入れ、床からウーファー本体を少し持ち上げるようにした。その上で、家の外に転がっていた御影石の切れ端をウーファーに載せて上から押さえつけるようにした。
ユニットのエッジはゴムで、特に劣化しているようではないのだが、念のためカーケア用品の"アーマオール"を塗ってみた。
導入したウーファーはバスレフ方式のものなのだが、世間ではバスレフ型は密閉型と比べて音の出方が遅くて純音楽用途には向いていないとの評価が定着しているようだ。
AVアンプで測定してみると、視聴位置からみてサブウーファーとセンタースピーカーは同じ距離にあるのに、サブウーファの方が"距離が24cm長い"と判定される。つまり視聴位置に置いた測定マイクに音が届くのがそれだけ遅くなっているということだ。
だが、実際にCDを聞いてみるとウーファーの音が遅れる感じはまったくしない。AVアンプの音場補正機能を切ってもそうだ。
すっかり気を良くして、片っ端から手持ちのCDを聞いてみると意外な発見がある。ロックやブルース系統のものはドラムだろうとベースギターだろうと重低音が入っていないものがほとんどだ。入っていないと言うよりもマスター音源を仕上げる時に切り捨てているのだと思う。
その点ジャズ系は重低音が入っているものがあって、その音が再生できるかどうかで演奏のリアルさがまったく違ってくる。
見直したのが"The Great Jazz Trio at The Village Vanguard"
ハンク・ジョーンズ(p)、ロン・カーター(b)、トニー・ウィリアムス(ds)による1977年のライブ録音。
バスドラムの量感がすごいのだが、制動も効いていて"バスッ・ドスッ"とアタック音がリアルだ。
映画でも重低音をウリにしたアクション映画だけじゃなく、地味なシリアス・ドラマにも重低音が入っているものがある。工事現場の重機の稼動音とか街中の環境音がきちんと収録されていると、臨場感が上がってくる。
一万円もしなかった中古品なのでさほどの期待はしていなかったのだが、結構良い感じに鳴ってくれて、もうこれなしでは済まなくなった。
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