スペイン、宿探し
観光旅行に限らないが旅の重要な要素であるのが宿だ。特定の宿に泊まるために旅行するということもある。
私の宿探しは限られた予算のなかでいかに安くて快適な宿を見つけ出すかということなのだが、これがなかなかに難しい。
インターネットがなかった時代は、ガイドブックに載っているせいぜい数十軒の中から予算にあったものを選ぶか、あとは現地に行ってから飛び込みで適当な宿に泊まるかだけでさほど選択の余地はなかった。
現在では宿を利用した人がその宿を評価する口コミサイトが発達し、昔とは比べられないくらいに得られる情報量は増えている。しかし、情報が増えた分だけかえって迷ってしまうことも多い。誰だかはっきりしないような個人の口コミは当てにならないこともあるのでなおさらだ。
今回、スペイン旅行の宿探しもまずは口コミサイトでリサーチ、次に最近よく利用しているホテルの予約サイトの口コミをチェック、後者の場合は実際に宿泊した者しか書き込みできないので信用度は高くなる。調べていくと、マドリッドやアンダルシアの宿はとても安くてお得感があることがわかった。
一昨年に訪れたミュンヘンから比べると、マドリッドでは半分以下の料金で同程度の宿が取れる。昨年訪れたニュージーランドの地方都市と比べると、ニュージーランドではドミトリー(相部屋)しか泊まれない料金でも、スペインのアンダルシア地方ではバス付きの個室に泊まることができる。
スペインには’98年に一度訪れていて、その時アンダルシアの地方都市コルドバのオスタルに飛び込みで泊まったことがある。パティオ(中庭)を備えたローカル色豊かな良い宿で、部屋は狭いがバス付きのシングル(セミダブルベッドのシングルユース)が1泊2,500ペセタ(当時のレートで2,500円)という安さで、感動すらしてしまった。
その後スペインペセタもユーロに通貨統合され、その際に物価が上昇してしまったとの情報をどこかで読んだこともあり、今では宿代もさぞや値上がりしているのだろうなと思っていた。ところが、ホテルの予約サイトに掲載されていたその同じ宿が、そうした予想に反して一泊3,384円からとなっているのだ。
ユーロに対して円は随分と下がっているので、その料金にはちょっと驚いた。ネパールのカトマンズよりも安いぐらいだ。スペインとネパールとでは人件費や物価がまったく違うのに、そんなに安くてどうしてやっていけるのか不思議だ。
そんな料金でスペインを泊まり歩けるのだから旅行者にはありがたい事だ。スペイン経済も何かと大変なようなのだが、今回の旅行で少しぐらいは貢献できるかもしれない。
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