ボブ・ディラン
ノーベル文学賞の受賞は意外だったけど、辞退や拒否ではなくて「受賞無視」という選択肢があったとは更に意外だった。ディランはアメリカ大統領からも勲章をもらっているそうだし、ラスベガスと言う俗物の権化のような街でコンサートをするぐらいの人なのだから、いまさらそうした選択をするというのはちょっと腑に落ちないのだが、まあ個人の意思だから仕方ないよね。主催者に失礼だというのはそうだろうけど。
ところが、主催者側の委員長が「無礼で傲慢(ごうまん)だ。」と言っているらしい。ノーベル賞がいくら国家レベルのイベントだからと言って、本人の意思と関係なく選考したのだから、そういう結果もあることはもっと素直に受け入れるべきだと思うけどね。ファンレターに返事が来るとは限らないでしょう。
ところで、ディランが活動し始めた頃のアメリカのフォークムーブメントを題材にした映画に、コーエン監督作品の『インサイド・ルーウィン・デイヴィス 名もなき男の歌』がある。ディランはメジャーデビューすることができたが、埋もれたままで世に出ることがなかったフォークシンガーの姿を描いていて、地味なのだが味わい深い。
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