シチリア、旅の計画
昔から南ヨーロッパのどこかの海辺の町に家を借りてしばらく住んでみることができたらなと思っていた。1960年の映画“太陽がいっぱい”ではモーリス・ロネ演じるお金持ちのフィリップは仕事もせずに、南イタリアの漁村で一軒家を借りてヨット遊びを続けていた。作家の檀一雄はポルトガルの漁村でしばらく暮らしている。
若い時にはただの夢想だったのだが、時間の余裕もでき、田舎町のアパートもネットで手配できるような時代になってきて、そうした旅の条件は整ってきた。
秋に旅行する予定のシチリアには良さそうな海辺の町があちこちにある。詳しく調べていくとどの町も魅力的だ。検討はしてみたのだが、ひとつの町に絞りこんで滞在するというのは限られた日程のなかではできそうもなく、今回はあきらめた。
17日間の旅程の中で滞在先に選んだのが、シラクサとタオルミーナという町。長くてもシラクサに4泊しかできないので、暮らすというにはほど遠いのだが、まあ仕方ない。安いエアーチケットの上限である30日間をフルに使えば良いのだが、世間のしがらみからは完全には抜けられない身なので、何事にも妥協が必要だ。
コメント