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2020年5月10日 (日)

いまさらですが、アメリカ映画「ドリーム」

 2017年アカデミー賞作品賞にノミネートされた“ドリーム”(原題: Hidden Figures)をようやくに視聴したのだけど、駄作とまでは言わないが凡庸としか言えないものだった。

 黒人女性でありながらNASAに採用され、最初の有人宇宙飛行計画であるマーキュリー計画に関わった実在の3人をモデルにしてる。当時の大統領はケネディーなので、公民権法成立以前のことだ。素材としては良いと思うのだけど。

 黒人で女性という2重のハンディキャップを持つ人達がいかにして道を切り拓いたかというサクセスストーリーなのだけど、きれいな「建前」だけのエピソードをつなぎ合わせただけで、なにかの教科書を見させられているかのように思えてしまう。登場人物にも話にもまったく深みが感じられず、全然話に入り込めない。

 2017年というとトランプが大統領に就任した年、彼が体現する価値観に対抗するために凡作を持ち上げたのかもしれない。作品賞ノミネートは不可解。ちなみに、受賞作は「ムーンライト」。

 ところで、アメリカ映画の登場人物を見てて感心するのは自分をアピールして売り込もうとする姿勢。彼女たちの一人も「自分は管理職にふさわしい」と売り込んでいる。日本だと「なにを出しゃばっているのだ」となっちゃうだろうね。

 

 日本語版予告は冒頭からやかましくて頭が痛くなる。

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