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2021年4月

2021年4月30日 (金)

福島原電の汚染水放出

 もうすでに過去の話になってしまっているようで、大手マスコミの報道もなされなくなってしまっているのだが、問題点を押さえていかないと、原発に頼るような社会がいつまでも続くことになる。

 汚染水の主成分はトリチウムという放射性物質で、放射線エネルギー量としてはごく小さく、国際基準よりずっと薄めて放出するので安全だと政府は言っている。

 自然界に存在する放射能を含めて放射能に安全なものはないのだが、安全だという根拠となっている国際基準に大きな問題があるとのことだ。

 「Videonews.com」が分子生物学者の河田昌東氏へのインタビューでその危険性を取り上げている。

 トリチウムは水素の同位体なので、人間も含めて生物は水素と同じものとしてトリチウムを体の組成物に取り込んでしまう。取り込まれたトリチウムはやがてベータ崩壊してヘリウムになる。もし、DNAの中に取り込まれていたトリチウムが崩壊したらどうなるのか・・・。国際基準はそうしたことへの評価が反映されていないとのことだ。

 しかも、汚染水は今後も毎日発生し続けていき、終息させる目途は全く立っていない。気が滅入る話なので「思考停止」した方が気が楽なのだが、それでは済ませてはいけない。

トリチウムの解説はこちら

2021年4月12日 (月)

さよなら文化会館

 福井市文化会館が3月末で閉館となった。1968年の完成からたった53年でお終いとはあまりにももったいない、解体すればゴミの山が出るだけだしね。同じホールでもNYのカーネギーホールは1891年開業とのことだからもう130年だ。耐震基準をクリアできないにしてもちょっと残念すぎる。最近は文化会館へ足を運ぶこともなくなっていたけど、かつてはコンサートや演劇に度々出かけた私にとっては思いで深いホールだ。

 中でも一番印象に残っているのがアメリカの歌手"ホセ・フェリシアーノ‟のコンサートだ。時期はといえば多分70年代前半、ギターのリズムで聴衆を乗りに乗らせてくれた。今でもあの時の感覚は忘れられない。

 彼は1945年生まれで現在は75歳。エンターテイナーの大御所として今でも元気に活躍しているようだ。

2021年4月 1日 (木)

市役所からの通知がひどいことに

 先月市役所から文書が届いた。問題は日付だ。発信日が「3月吉日」となっている。

Bunsyo

 「吉日」という日付の市役所の文書を見たのはこれで三度目。二度目の時には市役所のホームページの意見欄に「止めるべきだ」投稿した。

 問題点は二つだ。一つ目は「日にちに吉と凶がある」という全くの迷信の類を採用していること。二つ目は発信日を特定せずに曖昧にさせていること。

 一つ目はあたりまえのことだが、行政機関がやってはいけないことだ。二つ目は行政行為としての通知が適切な時期に発せられていたかどうかを検証できなくさせていることだ。今回受け取った文書も申請の期限が示されていて、期限を過ぎると「不利益が生じますよ」と記載されている。そんな大事なことを告知しているのに「発信日が不詳」なんてあり得ない。

 この文書を作成した人も承認した人も上記二点のことはまったく問題だと思っていないのだろう。それこそが大きな問題なのだけど。

 それで、その人たちの意識がどんなものなのかを考察してみた。

 1,行政機関は凶日には文書を発してはならない。災いを招くことになる。

 2,行政機関は凶日には文書を発するべきではないが、それでは仕事が滞る。凶日に発しても便宜的に発信日を吉日と書くことで災いを招くことを回避できる。二つの相反する要求を満たせるのだからすばらしい。

  3,「迷信?はあ?」日付を吉日とするのはどこもやってるよ。事前に吉日付けの文書を印刷しておけば、送付がその日よりも遅れても上司にも外部にもばれない(検証できない)のでとても具合良いよ。「吉日」は便利だ。

  「三つのうちから近いと思えるものに〇を付けよ」と言われると「3」だ。仕事を遂行していくうえで何の問題意識も持たない人が適当かつ雑に事務を遂行しているとしか思えない。早急に止めるべきだと思うのだけど。私のような意見は極少数派なのだろうね。

 こうしたことを放置すると「陰謀論」のようなカルト的なものが世間に増長していく、そうした社会的なバックグラウンドがじわしわと醸成されていくことになる。役所がそんなことに加担するなんてとんでもない話だ。

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