労働組合の劣化がひどいことに・・・
地元の労働組合センターである連合福井が春闘時期にあわせて対行政要請を行ったとのニュースが流れた。驚いたのはその内容だ。なんと「トップメッセージの発信による春闘気運情勢(春闘ムードづくり)」を要請している。賃上げするに「ムード」が必要なの?しかも首長にそのことをお願いしている。
「官製春闘」の地方版のつもりなのだろうが、そんなこと行政に要請してどうする。自前で勝ち取るものでしょう。要請するのなら「最低賃金の引上げ」と「自治体から官製ワーキングプアを無くしていくこと」なのじゃないのか。連合もいよいよ末期症状の様を呈しているようだ。仲良しクラブか、はたまた陳情団体か。
若い頃に全繊同盟(現:UAゼンセン)の組合員だったことがある。その時生まれて初めてストライキに参加した。とはいっても食堂に集まってダンスをしたりくつろいでいただけで、緊張感皆無のものだったけど。そのストライキはものの数時間で解除されてしまい、参加者一同がっかりとなった。形だけのストライキとはいえ、当時の労働組合は自前で「ムード作り」を行っていた。
ヨーロッパでも韓国でも争議するべき時は争議をしている。そうして労働条件を自分たちの力で改善してきている。そのせいもあり、実質賃金で韓国は日本を抜いてしまった。彼らに「日本では労働組合がこうした陳情を行っている」と知らせたら笑われてしまうだろう。
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行政要望活動を伝える連合福井のウェブサイト掲載記事は次のとおり
行政への2022春闘要請行動を実施
「未来づくり春闘」と位置付ける2022春闘は、社会全体で賃上げに取り組む必要性や、政策的な下支えによる交渉環境の整備も取り組みの柱に掲げています。各自治体首長に対しては、トップメッセージの発信による春闘気運情勢(春闘ムードづくり)や、企業への支援策、介護・看護・保育などの現場で働く労働者の処遇改善を含めた「政策的な下支え」などへの理解と協力を求めました。
この要請行動を、働く者のための政策・制度実現にもつなげたいと考えております。
2022春闘は3月中旬にいよいよ第一のヤマ場を迎えます。
引き続き、組合員のため・すべての労働者のために共に頑張りましょう!
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