イタリアでキャシュレス社会を実感
先月末からイタリア南部へ出かけてきた。そこで実感したのがキャシュレス社会。日本なんかとは数段に進んでいる。
ミネラルウォーター1本を買うのでもクレジットカードが使える。しかもすべてタッチ決裁が可能で、小さな個人商店でも対応の端末を備えている。私の地元だと大きいドラッグストアでも端末にカードを差し込ませてpinコードを打ち込まないといけない。
カフェでは紙のメニューを備えていないところがある。テーブルに置かれているQRコードを自分のスマホで読み込みディスプレイにメニューを表示させないと注文ができない。
ナポリでのこと。美術館などの施設入場券と交通機関の乗車券がセットになっているお得な周遊カードがあるのだが、市中のどこでも売られていたそのカード現物が市内2か所でしか売られなくなっている。
仕方がないのでネット販売を利用して電子カードを購入した。アプリを導入してアカウントを作らないといけないのでパスワードやなにやらと面倒だ。しかも支払のクレジットカードは本人認証サービスの設定がされている必要がある。一度だけで数日しか使うことがないものにそれだけ手間がかかるのはキャシュレス社会のマイナス面だ。
ローマでは、メトロ、トラム、バス、いずれも紙の切符を買う必要がない。車内か改札口にタッチ決裁に対応した端末が備えられているのでクレジットカードを軽く接触させるだけすべて乗車できる。
ちなみに料金は1回につき1.5ユーロで、100分以内であればすべての交通機関を乗継することができる。(注)
バス、トラム内に備え付けのタッチ決裁対応の端末がこれ↓ 驚いたのがナポリ駅の公衆トイレ。タッチ決裁に対応した自動ゲートを備えている。ヨーロッパでは公共のトイレといえど大抵は有料だ。
もはや、ヨーロッパ旅行に現金はほとんど必要なくなっている。レストランでのチップもイタリアでは元来義務ではないので、キャッシュレス化によって払わない人が増えているとのことだ。ATMは銀行店舗に併設されたものはあるのだが、街中で単独で設置されたものは見かけなくなっている。
さて、帰国したからのこと。JR関空駅で切符を買おうとしたのだが、空いている自販機ではクレジットカードが使えなく、交通系のICカードか現金のみ、しかも近郊駅までの切符しか買えない。久しぶりに財布から現金を取り出すことになった。サンダーバード車中で乗り越し手続きをしたのだが、清算料金の支払いはもちろん現金のみだ。
注)乗継する度に乗継先の乗り物でタッチ決裁する必要がある。何回タッチ決裁しても100分以内だったら最初の1.5ユーロしか引き落としされない。きちんとシステムが判定している。
追記)つい先日のこと、運転免許関係の申請を行ったのだが、何ということか証紙納付だった手数料をキャッシュレスで支払えるように端末が整備されていた。もちろんタッチ決裁対応だ。日本のキャッシュレスはコンビニが先行し、後追いながら役所が前のめりになって普及させようとしているようだ。
埼玉県では近い将来に現金(証紙)払いができなくなるとのことだ。カードもスマホもない人はどうしたらいいのかというとコンビニ納付らしい。コンビニが近くになく、運転免許も返納した老人は・・・?
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