アメリカ映画"スモーク"、人情話
昔に見た映画だが、レンタルショップの棚にあるのを発見。
"ハーヴェイ・カイテル"と"ウィリアム・ハート"の二人が主演していて、両者とも好きな役者だ。
舞台はニューヨーク市のブルックリン、現在は再開発されて賑やかになっているらしい。
ハーヴェイ・カイテル演じるタバコ店のオーナーとウィリアム・ハート演ずるスランプに陥っている作家、二人を軸にストーリーは展開していく。
日本の講談や落語の世界にどこか通じるような人情話で、映画の最後に挿入されるエピソードにはほろっとさせられる。アメリカ映画でこうした人情話に徹したものというのはちょっと他に思い当たらない。
9.11以降アメリカへの入国手続きが面倒になっているらしいし、ブッシュJr.政権以降続いている一連の政策のせいで、私の中ではアメリカのイメージがすっかり低下してしまっていて、もはや観光旅行でさえ行きたくない国になっているのだが、この映画を見ると「ブルックリンだったら住んでみてもいいかな」と思えてくる。
'95年製作で、そういえばウィンドウズ95が発売された年だ。当時はクリントン政権。
ところでアメリカ政府ってのは西部劇によく登場する悪徳な大牧場主にそっくりに思えてくる。手下を従えて地域を牛耳り、己の利権のためにご無理ご無体を押し通す・・・・。
西部劇だとやがて正義の味方が現れるのだが、アメリカ国民の大半は自分たちこそが正義だと信じているようで、オバマが弱腰だとして弾劾しようとする動きまであるらしい。まあ、始末に悪い。
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