« 2015年5月 | メイン | 2015年8月 »

2015年6月

2015年6月27日 (土)

安保関連法案に浄土真宗大谷派(東本願寺)が反対声明

 明治生まれの祖父母は熱心な真宗門徒で、日常でも念仏を唱えていたのだが、孫である私はというと、葬式や法事以外に寺に出かけたことはなく、仏教徒であるという自覚も持っていない。時に僧侶の話を聞かされることもあったが、今まで胸に響いたことはなかった。

 現在審議中である安保関連法案に対して浄土真宗大谷派(東本願寺)が反対声明を出したことで、毎日新聞に宗務総長へのインタビュー記事が掲載されていた。

 短いインタビューだけど、道理があるよね。これで浄土真宗と私との距離はちょっとだけ縮まった。 その全文を紹介(コピペ)する。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

◇惨事、未然に防ぐ使命と責任 真宗大谷派宗務総長・里雄康意さん

 真宗大谷派は5月21日、安保関連法案に強く反対する声明「日本国憲法の立憲の精神を遵守する政府を願う『正義と悪の対立を超えて』」を発表し た。先の戦争の深い悲しみと大きな願いから生み出された日本国憲法の立憲の精神を踏みにじることを認めるわけにはいかないからだ。平和憲法の精神をこれま で貫いてきた日本の代表には、武力ではなく積極的な対話による真の平和の実現を世界の人々に提唱するよう求めている。

 言うまでもないが、こうした声明を出すことは決して政治運動、社会運動ではない。生きることの意味を明らかにすることを、仏(ぶつ)の教えによって求める信仰運動であることを強調しておきたい。

 声明は、今回突然に生まれたものではない。

 私たちの教団は、明治以降繰り返されてきた戦争を「聖戦」と呼び、多くの真宗門徒を戦場に送り込む罪業を重ねてきた。遺族だけでなくアジア諸国の人々に計り知れぬ苦痛と悲しみを強いてきた。非戦を願い説いたために「非国民」とされた僧侶たちを見捨ててきた。

 その戦争責任を、1987年の全戦没者追弔法会で初めて表明し、戦後50年の95年には、改めて責任を深く反省し、非戦・平和の決意を内外に訴える「不戦決議」を出した。そこには「惨事を未然に防止する努力を惜しまないことを決意」という文言がある。

 いま、安保関連法案に明確な反対を表明することが、惨事を未然に防ぐ、私たちの務めだと判断した。

 戦争は、自らの正義に酔いしれ、人間の関係と存在そのものを破壊することを正義の名の下に容認する。自らを正義とし、他を悪とするのは人間存在の自我の問題だ。宗祖親鸞聖人は「自我に立つ善は雑毒(ぞうどく)の善である」と言っている。目覚めよと教えてくれているのだ。

 愚かな戦争行為を再び可能とする憲法解釈や新しい立法が「積極的平和主義」の名の下に、何らちゅうちょなく進められている。過去繰り返されてきた言語に絶する悲惨な体験は何だったのか。

 今の状況は国民の危機であり、私たち仏教徒は一人一人が自らの課題として受け止めるべきものだ。この問題の中にこそ、自他一如(じたいちにょ)を 説く仏(ぶつ)の教えを聞き開かなければならない。目をそらすことなく、言動する使命と責任があると考えている。各寺で、住職と門徒との間で積極的な対話 が生まれることを期待している。

 声明全文はhttp://www.higashihonganji.or.jp/news/declaration/10924/

◇真宗大谷派

 親鸞を宗祖とする浄土真宗の宗派の一つ。本山は京都市下京区の真宗本廟。浄土真宗本願寺派(本山・西本願寺)に対して東本願寺と呼ばれる。1602年、東本願寺12代教如が徳川家康から土地の寄進を受け、創立した。所属寺院は約8800寺、門徒は約322万人。

==============

■人物略歴

 ◇さとお・こうい

 1949年岐阜県海津市生まれ。大谷大文学部卒。宗議会議員、参務などを経て、2012年から宗務総長。海津市の緑林寺住職。

記事本文はこちら

2015年6月19日 (金)

ニューオリンズ・ファンク、ネヴィル・ブラザーズ

 Neville Brothers(ネヴィル・ブラザーズ)はニューオリンズ・ファンクの兄弟バンドだ。

 このバンドを知ったのは昔々にTBS系列で放映されていた「ザ・ポッパーズMTV」というミュージックビデオを紹介する音楽番組。

 番組のホスト役はピーター・バラカン氏で、彼自身の好みが番組の選曲に反映されていてネヴィル・ブラザーズのことを“最強のライブバンド”と紹介していた。

 あの番組に影響されてアメリカ南部あたりのルーツミュージックが好きになった人がたくさんいるようだ。私もその一人。

 一見するとプロレスラーじゃないのかと思えるごっついアーロン・ネヴィルが繰り出すファルセット・ボイスとその外見との落差が強烈だ。バンドが押し出す重厚なリズムをバックにした長兄アートのボーカルも味わい深い。

 いつかは彼らのライブコンサートに行ってみたいと思っていた。何回か来日はしているのだが、いままでその機会は得られなかった。

 ところが最近になってYouTubeでオフィシャルだというコンサートビデオがいくつもアップされているのに気がついた。調べてみると彼らはハリケーン・カトリーナの被害で住宅を失い、その後は長兄の体調不良もあって完全に活動を停止しているとのこと。

 彼らのライブをもう見ることができないとは残念だ。ようやくそうした時間が持てるようになったのだけど。

 せめてブルーレイでかつてのライブコンサートをリリースして欲しいものだが、無理だろうな。

ピーター・バラカン氏へのインタビュー記事はこちら

2015年6月18日 (木)

パーツを合体させてミニ三脚を作ってみた

 マンフロット製のポケット三脚を買ってみたものの、カメラのモニターがチルト不可なこともあって、高さが低すぎて使いづらかった。

 そのポケット三脚を自由雲台と組み合わせて使いやすくしている事例をネットで発見。 お安いハクバの自由雲台を買ってみた。お値段は954円。

 左からボトムグリップ、自由雲台、ポケット三脚。

P5140008

 合体させるとこんな姿に

P5140004

 なかなかに使いやすくなった。

2015年6月13日 (土)

安全保障関連法案と安部首相のやじ

 水戸黄門クラスのご老体政治家4人衆(亀井、山崎、武村、藤井)が反対声明を出すなど、安全保障関連法案の先行きに暗雲が漂いだした。

 首相は国際社会で日本が責任ある地位を占める必要があることを理由のひとつにあげているようだが、チェイニー、ブッシュJrがうそで固めて始めたイラク侵攻に、もし日本が間接的にでも参戦していたとしたら、その結果にどう責任が取れると言うのだろうか。巻き添えで多数の民間人の犠牲者を出した上に、イラク国内のみならず中東世界は不安定化するばかりだ。

 戦争のリスクは結局は名も無き市井の人々がとらされることになる。ブッシュJrは今頃はゴルフ三昧だろう。

 審議中の国会でやじを飛ばす首相はそうしたことへの認識と想像力が決定的に欠けているように思う。ちょっとひどすぎるのだが陳謝で収まっていて大きな問題にはなっていないようだ。

 大きな問題にならないことがそもそも大問題だ。ちょうど毎日新聞に「なるほどそうかと」感じ入ったコラムが掲載されたので、全文を紹介(コピペ)する。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

昭和史のかたち:安倍首相のやじ=保阪正康

毎日新聞 2015年06月13日 東京朝刊

 ◇国家総動員法審議と共通

 衆院平和安全法制特別委員会(浜田靖一委員長)での審議中に、安倍晋三首相は野党議員に対して「早く質問しろよ」とやじを飛ばした(5月28 日)。審議はストップすることになったが、6月1日の審議冒頭に、浜田委員長は「出席大臣は法案を提出し審議をお願いしている立場にかんがみ、不必要な発 言は厳に慎むようお願いする」(1日付本紙夕刊)と注意したという。

 安倍首相も「言葉が少し強かったとすればおわび申し上げたい」と述べている。

 さてこの一件にふれたとき、私はすぐに昭和13(1938)年3月の衆院国家総動員法案委員会でのあるやじを想起した。国家総動員とは戦時(事変 を含む)に際して、「国ノ全力ヲ最モ有効ニ発揮セシムル様人的及物的資源ヲ統制運用スルヲ謂(い)フ」と定義されている。つまり折からの日中戦争での戦時 体制のために、国民や企業の諸権利から物資の生産、配給、消費さらには大衆運動の制限、出版物への掲載の制限・禁止など、とにかくあらゆる生活上の制限を 認めるよう、あらかじめ政府に命令を発する権利を与えておこうというのである。

 この法案は第1次近衛文麿内閣のもとで、同年2月19日に衆議院に提出された。軍部が何が何でもこの法案を通そうと画策していた。近衛首相自身は 内心では乗り気ではなかったといわれるが(「西園寺公と政局」)、議会にもここまで軍部の横暴を許していいのかとの声はあった。

 政友会の牧野良三と民政党の斎藤隆夫は特に激しくこの法案の危険性を説いた。牧野は新聞紙上で、国民に無条件に生命や財産、身体を提供せよというのか、と説く一方、国民の権利・義務を行政権に移譲せよということではないかとも攻撃した。

 3月の国家総動員法案委員会で、陸軍省軍務局の中佐、佐藤賢了がこの法案についての陸軍側の理解を説明した。本来なら陸軍省は慎重な審議で国民の 疑問を解いてほしいと頼むのが筋だろうが、佐藤は軍部の立場から政策論を長々と話しだした。明らかにその範囲を逸脱している。委員の宮脇長吉は、「委員 長、この男にどこまで答弁させるのですか」と抗議する。すると佐藤は、「黙れ!」とどなった。このころの軍部の傍若無人さを示す出来事である。

 委員長の注意で佐藤は発言を取り消したものの、委員会は紛糾している。

 この「黙れ!」と「早く質問しろよ」は、実は構図の上ではよく似ている。法案を通してほしい行政府の側が、命令口調で立法府を侮辱していること、 さらに国家総動員法は内閣が自在に戦時体制を作り、国民を兵力に組み込むことができたように、今回の安保法案も政府の裁量に一任する点が多いこと、などで ある。斎藤は国民の生存権に制限を加えようとすると批判したが、安保法案にその危険性が内在していることも類似点といえるかもしれない。

 特に今回の安保法案の審議で少しずつ明らかになっているのは、集団的自衛権を行使する折の判断基準があいまいで、政府の答弁も閣僚によって異なる ケースがあることだ。アメリカ軍を支援する「重要影響事態」についても、客観的、合理的に判断するといった不透明な論が立法府に示されるのは、それ自体裁 量のあやふやさを示していることになると思われるのだ。

 国家総動員法は結果的に国会も通過するが、この法案が太平洋戦争そのものの悲惨さを証明することになった。行政府の側も立法府からその権限を奪い 取ろうとしたわけだが、立法府もまた近衛新体制を目ざしてこの法案を機に政党の解体を目ざす動きが出てくる。昭和史が教えているのは、こうした法案が提出 されたときには立法府自体も自らの存立基盤を考えることなく、行政府の下請け機関でかまわないとの計算が先に立っていたということだ。

 「国会が死んだ」という状態になってほしくないが、そのようなプロセスが立法府の内部に宿っていたことを私たちは知らなければならないだろう。

 「黙れ!」と「早く質問しろよ」は、ささいな行政府側からのやじに見えるが、その本質は決して侮れない。その背景には、暗い過去が垣間見えるとい う想像力を持つべきではないか、と私には思えるのである。いみじくも特別委での首相のやじに、委員長が「法案を提出し審議をお願いしている立場」と注意を うながしたのは、まさにその本質を突いている。それにしても「黙れ!」も「早く質問しろよ」もあまりにも品がない言であることに気づくと、こうした法案で 命を失う人々が出たこと、あるいは出るかもしれないことに慄然(りつぜん)としてくるのである。

==============

 ■人物略歴

 ◇ほさか・まさやす

 ノンフィクション作家。次回は7月11日に掲載します。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 

 記事本文はこちら

2015年6月 6日 (土)

今度はスペイン長距離バスチケットに挑戦

 スペイン国鉄チケットでは敗退したが、今度はバスチケットに挑んでみた。

 現地で買えば済むのだが、チケット売り場はたいがい市内中心部から離れているので、時間をとられてしまう。(ATMで買えるとの情報もあるのだが)

 まずはバス会社のALSA社で行き先と日時を入れて検索。スペイン国鉄と違ってページはすべて英語で、スイスイと必要情報が入力できる。これはいけるかも知れないと思いながら支払い情報の入力まで漕ぎ着けた。ところが最後になってやはりエラー、クレジットカードを受け付けない。エラー表示はスペイン語なので2択のうちのどちらをクリックすべきかその処理に手間取る。何度かやってみたが結果は同じ。

Spainbuserror どうしたものかとネットで情報を検索してみると、バスチケットの販売代理店があって、そこでは日本のクレジットカードも受け付けるとの情報をキャッチ。

 気を取り直して、そのMovelia社でもう一度挑戦。結果はめでたく“Confirmation”の文字に出会えた。だが、しかし“Confirmation”と一緒にスペイン語でクリックを促す文書も出てくる。しかも20€云々と書いてあるではないか。

Zaragozabus2tkt

 「手数料が20€もかかるのか」とあせったのだが、そうではなくて、何かのショッピングクーポンへ誘導されるらしい。(無視した。)

 いろいろと手間がかかったのだが、無事バスチケットが手に入った。

Bustkt

 なぜなのか、バス会社本体で買うよりも安い。国鉄のAVEと比べると5分の1ぐらいで、格安だ。(両方とも払戻不可の料金で比較)

 ※決済に使用するカードは“本人認証サービス”に登録してあるものを使った。そのサービスに登録したパスワードの入力を求められる。

2015年6月 4日 (木)

スニーカーを新調

 スペイン旅行に備えてスニーカーを新調した。

 現在使っているニューバランス製のスニーカーがとても気に入っているので、新調したのはその後継モデルだ。モデル名は“MT503”、トレイルラン向けのラインでは一番安い。

 見た目はちょっとずんぐりしていてスマートではないのだが、そのぶんつま先部分がゆったりしている。前のモデルでは長時間歩いても足へのダメージがほとんどなかった。靴底のパターンも深いので低山のハイキングにも充分使える。ただし、防水機能はない。

Dscn8395

Dscn8394

 徒歩旅行に限らず旅に靴は重要だ。特に私の場合はどこへ行っても出来るだけ歩いて町を廻るようにしているのでなおさらだ。歩いて廻るとその町を自分の体の感覚として掴むことができる。

  たとえばニューヨークのマンハッタン島だけど、地下鉄やタクシーに乗らずに自分の足で歩いてみると、大都市のイメージとは違って意外にコンパクトなのがわかる。

  難点としては一人旅の場合は好きなように歩きまわれるのだが、連れ合いがいる場合だとその連れ合いが歩き疲れてしまって必ずひと騒動が起きてしまうことだ。

  だけど、国内旅行の場合はあまり歩いた経験がない。東京へは何度も行っているのだが、全部仕事がらみで移動はほとんど地下鉄だ。そのせいで東京の地図は頭に入っているのだが、体の感覚ではいまだにさっぱり東京という都市がわかっていない。いつかプライベートで行く機会があったらじっくりと歩いてみたい。

2015年6月 1日 (月)

スペイン国鉄の予約に挑戦してみた

 スペイン国鉄の予約は飛行機チケットを取った時に一度試してみたのだが、エラー続出で全くダメだった。チケットの購入が可能となる利用日2ヶ月前を過ぎたので、今回再挑戦した。

 結果はあえなく敗退。以前と同じくエラー続出で、時刻表すら出てこない。ブラウザをFireFoxからIEにしてやってみてもだめだ。

※画像の赤枠内がエラー

Renferesv  観光立国だろうにスペイン国鉄は一体どうなっているのか。あきれるばかりだ。ネットで検索してみるとそうしたトラブル事例がたくさん出てくる。もう何年も前から皆さんいろいろと難儀されているようだ。

 あきらめて代理店の“Rail Europa”で手配することにした。そこのウェブサイトは日本語表示も完璧で、スムーズに予約を完了することができた。

 料金は払い戻し不可の安い方を選択して、マドリッド→セビリア間が二人分12,000円、コルドバ→マドリッド間が二人分12,800円、加えて手数料が1,500円で料金は合計26,300円だった。

 手配完了したPDFの乗車チケットを印刷してみると、チケット4枚の料金トータルは168.4ユーロだ。為替がユーロ138円とすれば23,240円となる。“Rail Europa”の方が若干割高になるのだが、今回はまあ仕方ない。

Tkt_2

追記)

 試しにアンドロイド・タブレットでスペイン国鉄のウェブサイトにアクセスしてみたところ、意外にもエラーにならずに時刻一覧と料金の結果がちゃんと出てくるではないか。 ブラウザはGoogle Chrome。ただし、最初に英語を選択しても検索結果はスペイン語で表示されるので笑ってしまう。

 PCからアクセスすると、これもちゃんとスペイン語での検索結果が出てくるようになった。セビリア→コルドバ間はバスで移動するつもりだったのだが、列車にしてみようかとスペイン語のページを何とか解読して、順々に必要情報を入力して進んでいった。なんとか支払い手続きまではたどり着けたのだけど、最後の段階になって入力したクレジットカードがはねられてしまう。やはりなかなかの難関だ。

 PCからアクセスできるようになったのは現地スペインの営業時間の関係かも知れない。日本時間の夕方、現時時間では午前10時ごろから検索結果が出るようになった。 

tool