世間の話題になっているファーストクラス。料金がいくらなのか調べてみた。大手のルフトハンザ航空で9月中旬に関空からヨーロッパを往復するとして、
ファーストクラスが158万円
ビジネスクラス(変更可能)54万円
プレミアムエコノミー(変更可能)29万円
エコノミー(変更可能)24万円
エコノミー(変更不可)17万円
であった。
久しくこうした大手の航空会社は利用していないのだが、ルフトハンザのプレミアムエコノミーはシートも違うのだね。エコノミー席が2-4-2なのに対して2-3-2とゆったりしていて食事も別サービス。一昔前のビジネスクラス並みだ。
今のビジネスクラスもフラットシートが採用されて昔のファーストクラス並みになっている。更にファーストクラスでは拠点空港であるフランクフルト空港に専用のターミナルまであるとのことだ。昔と比べると飛行機内の階級分化が進行している。
ただ、いくらファーストクラスが快適とはいっても宿泊施設としてみれば所詮はただのドミトリー(相部屋)だ。そのただのドミトリーに大金を払っても良いような気にさせる仕掛けがあるのだね。「私は特別に扱われている。」と実感できれば多少の出費は気にならなくなる人もいる。その他大勢と一緒に扱われるのに我慢できない人たちだ。私はと言えば、手が出せるとしても一番安いエコノミー席ぐらいなので、ルフトハンザとしては利幅の小さい最低の客ということになる。
さて、都知事がファーストクラスでなければならないのかということだけど、都知事の年収は2,600万円程らしいので、それからするとプライベート利用では分不相応だろうね。公用で自分の懐が痛まない場合はこの際とばかりにファーストを使いたくなるのだろうけど。
バックパッキングという言葉はリュックを背負っての貧乏旅行を指すのが一般的になっているが、本来は'70年代頃に興ったアメリカのアウトドアムーブメントで、衣食住の道具一式をパックに背負い単身で荒野を徒歩旅行することを言う。精神的な源流はビートニクに行き着くらしい。
そのバックパッキングを象徴するのがアメリカのロングトレイルだ。この映画はロングトレイルのひとつであるパシフィック・クレスト・トレイルが舞台となっている。そのトレイルは西海岸沿いにメキシコ国境からカナダ国境まで続いていて、なんと全長4,200Km。
登山を主題にした映画はいくつかあるが、バックパッキングを主題にした映画はたぶんこれだけだろう。母親を亡くした喪失感で自暴自棄に陥ってしまった1人の女性がふとしたきっかけでこのパシフィック・クレスト・トレイルを歩き出し、再生の地にたどり着くという物語だ。
全編本物の大自然の中で自然光だけで撮影されている映像が圧巻だ。主役のリース・ウィザースプーンもノーメークで自分をさらけ出して熱演している。脚本も自然で、挿入されるフラッシュバックが徐々に主人公の過去を解き明かしていく。アウトドア派には必見の映画だね。
つい最近のことだが、新聞の片隅に群馬の学校給食用に供された竹の子から基準値以上のセシウムが検出されたとのニュースが載っていた。地元で生産された竹の子だったとのことで、北関東あたりでもいまだにそうした状況にあるのかと愕然とした。
福島の原子力事故現場から遠く離れて暮らす身である私にとっては、すでに日常の中で放射能を意識することはなくなっていて事故の記憶も薄れていっているのだが、当該事故で避難を余儀なくされている人はもちろん、周辺地域で暮らす人々にとっても依然として深刻な状況が続いているのだね。
そんな中、NHK BSでドキュメント番組“原発事故5年目の記録”が放映された。放射能の影響で人々の居住が制限されて無人となっている地域で何が進行しているのかということを淡々と追っている。朽ち果てて植物に覆われている住宅や、猿や猪などの野生動物の天下となっている街中の映像は衝撃的だ。
人間が居住できないほどの放射線の影響で広大な地域から人々が消えてしまったのは人類史上ではチェルノブイリに続いて福島しかないのだが、こうした環境下で放射能の長期被爆の影響を調べる研究が着々と進んでいることにも驚いた。
世界中から研究者が現地の森にやって来ていて、野生動植物を採取し分析する作業が地道に続けられている。特に福島にはチェルノブイリにはいない霊長類のニホンザルが生息していて、研究者にとっては貴重なフィールドとなっているようだ。
ある人にとっては、“忘れてしまいたい”過去の記憶だろうし、一部のある人にとっては“人々が忘れてしまった方が何かと都合が良い”のだろうけど、これだけの大事故を過去のものとして片付けるわけにはいかないよね。NHKには今後も頑張ってもらいたい。
地上波ではいつの時間帯に放映されたのかは知らないが、「人々が忘れてしまった方が何かと都合が良い」と思う人にとっては面白くない番組だったのだろうな。
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