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2020年8月

2020年8月25日 (火)

"Sting” live at Olampia Paris

 発注していたブルーレイディスクがスイスより到着、パリのオランピア劇場で2017年に収録されたやつだ。収録時のスティングは65才、ジーンズにプレーンなTシャツだけのお姿なのだが、いやはやカッコ良すぎる。

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 舞台であるオランピア劇場はシャンソンで有名なのだけど、想像していたよりこじんまりとしている印象を受ける。彼の集客力からは不釣り合いなのだが、このホールにこだわりがあるようだ。曲の合間のトークでもエディット・ピアフ、イブ・モンタン、シャルル・アズナーブルの名前を挙げていた。

 その一人であるイブ・モンタンのオランピア公演。曲目は「枯葉」。「しぶい」ということではスティングもちょっと敵わないよね。もうあと10年。

2020年8月21日 (金)

我が家の小動物

 我が家でヤモリをちょくちょく見かけるようになった。大概は小さな個体なのだが、数日前には10センチ以上のやつを発見。害虫を捕食してくれるので古来から人との相性は良いようだ。

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 玄関には長年に亘ってカエルが住み着いている。近くに水場があるわけでもなく、連日の猛暑の中で水分補給はどうしているのかね。

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 近所ではたまにサルの一軍が闊歩することもあるし、イノシシも出没する。ついこの前はアナグマ2匹がじゃれあっているのを見かけた。

2020年8月17日 (月)

長廻し映画「1917 命をかけた伝令」

 長廻し撮影をうまく編集して全編がワンカットのように見せることで話題となった映画。確かに長廻し撮影だけど、見始めてしばらくするとそうした技巧には気を取られなくなった。

 最前線の部隊への伝令を命じられた若い兵士二人の話で、ストーリー自体はいたってシンプル。だけど、二人同士のさりげない会話が主人公達の実像を浮かび上がらせ、リアルな映像にも引き込まれて終盤まで一気に視聴できた。技巧は別にするとしても中々に光る秀作だ。

 長廻し撮影と言えば、ロバート・アルトマン監督の"The Player"の冒頭シーンが忘れられない。この冒頭シーンはカメラの移動距離は少ないのだが、セリフのある役者が次々に出てくるので相当な難物だ。

Opening scene from The Player (1992) from Single Shot Film Festival on Vimeo.

2020年8月14日 (金)

米映画“ビリーブ 未来への大逆転”

 アメリカでルース・ギンズバーグという最高裁判事の健康問題が話題になっているらしい。この映画はそのギンズバーグを主人公にして半生を描いた伝記映画。

 日本では最高裁の判事が誰なのか普通の人は知らないのだが、アメリカではこの人の顔がTシャツにプリントされるぐらいの人気だとか。

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 話題になっている理由なのだが、トランプの再選問題に関係する。もし今秋の大統領選挙でトランプが負ける結果になったとして、本人はそれを受け入れずに訴訟に持ち込む可能性があることが取りざたされている。現に本人は「(コロナ対策のための)郵便投票は不正の温床になる。」と、伏線となりそうな事を言っている。

 そうしたことになった場合には、この人が判事として最高裁に残っているのかどうかが「アメリカどころか世界にとっても“命運のかかった”大問題」になる。

 映画の話に戻る。主人公は第二次大戦終了後まもなく、女性に門戸を開いたばかりのハーバードの法科大学院に入学し法曹の道を歩み始める。卒業後は弁護士を志すのだが叶わず教職に就き人材を育てることなる。その後は女性を差別している事件の訴訟にかかわり、幾多の法律を改正させる流れを作りだしていく。日本社会も知らないうちに彼女の活動の影響を受けているはずだ。

 法律を武器にして社会を変革しようとする態度は日本では希薄だ。なにしろ憲法の解釈でさえ一夜のうちに閣議で変えられてしまうのだから、立ち向かうだけ無駄のような気になる。社会の通底をなすものが彼の国と日本とではそもそも違うのだということがこの映画で少し実感できた気がする。

 映画の出来としてはまずまずだ。彼女の人生そのものに焦点を当てていて、説教臭いところがない。原題は“On the Basis of Sex”、邦題はなんのことやら意味不明。

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