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2016年1月

2016年1月26日 (火)

映画“キングスマン”

 基本はアクションスパイ映画なのだがそのおバカ系亜種、“オースティン・パワーズ”のようにバカに徹しているわけではない。おふざけ下ネタあり、古典スパイ映画やゾンビ映画のパロディありと、いろいろと美味しいおかずを取り揃えた老舗料理屋の仕出し弁当のような映画。

 紳士服テイラーの店がスパイ組織の本部入り口になっているのは、お懐かしやナポレオン・ソロを思い出す。秀逸なのはオヤジアクションだ。あのコリン・ファースがストライプのスーツ姿であっと驚くキレキレのアクションを繰り出す。

 味付けはかなり悪ふざけなブラック・テイストだ。アメリカの宗教保守や新興IT企業をコケにする。しかしスウェーデン王室は笑いのタネにするのだが、本家英王室にはアンタッチャブル。スパイの服装からして世界の正調保守を守護する中華思想の組織なのだろうね。スパイの親玉を演じていたマイケル・ケイン(故人)はサーの称号をもらっていたらしいし。

Kingsmanposter

2016年1月22日 (金)

ロック・コンサート

 地方都市のそれも郊外に住んでいることもあり、コンサートへ出かけることはめったにない。特に洋楽ロック系は大都市でしか公演がないので今まで機会がなかった。ロック系のコンサートで出かけたことがあるのは“RCサクセッション(忌野清志郎)”ぐらいか。

 ところで数年前に定年リタイアした身になって自由な時間もそれなりにとれるようになり、最近になって県外のロック・コンサートに出かけてみようかなと思い立った。人生は2度無いしね。

 出かけるとすれば高速バスの便が良く、宿代が安い名古屋だ。リサーチしてみるとブルースロック系の“TEDESCHI TRUCKS BAND”のコンサートが見つかった。彼らのCDを買ったことはないのだが、最近何枚か購入したブルーレイ・ビデオ“CROSSROADS GUITAR FESTIVAL”の常連バンドで、なかなかに良い演奏を聞かせてくれる。

 リーダーのDerek Trucksは天才的なギタリストとの評価も高い。3月のコンサートが今から待ち遠しい。ついでに名古屋名物“ひつまぶし”でも食してこようか。

2016年1月 8日 (金)

ラオス、ルアンパバーン再訪 その2

 村上春樹の旅行エッセイ集が最近出版された。タイトルは“ラオスにいったい何があるというんですか?”。気になったので本屋でラオスの章をチラ見してみたら、村上氏はルアンパバーンでアマングループの超高級リゾートにお泊りだったようだ。調べてみるとそのリゾートホテルは安い部屋でも1泊1,000USDオーバーと、まあ夢のような世界だ。経費はもちろん出版社持ちだったのだろうね。

 ルアンパバーンでは日本人観光客の影が薄い。アジア系で目に付くのはタイ、コリアンと中国系の観光客。店の看板にも簡体字とハングルが目立ち日本語のものはほとんどない。日本からの直行便がないし、パックツアーに適した設備の整った大型ホテルがないのが要因だろうと思う。コリアン系が多いのが謎だったのだが、帰りの飛行場でその謎が解けた。ラオス航空がソウルへの直行便を飛ばしている。

 ルアンパバーンは食事も美味しい。イタリアン、フレンチ、ラオス、ベトナム、タイと各国の料理が揃っていてレベルも高い。お酒もローカルのビールが安い。グラスワインも日本で飲むより安くて、しかも量も150mlぐらいはあり日本よりずっと多いのでお酒好きには良いところ。日本料理店は見かけなかった。

 タマリンド”のラオス料理、手前は水牛のラープ(ひき肉料理)、奥はポークをレモングラスで包んで炭火焼にしたもの。Dscn9442

 物価は高めだ。ちょっと設備の良いゲストハウスは50USD以上、もう少し高級だと100USDオーバー。しかも年末年始頃は超ピークなので空いてない。旧市街中心部の少しひっこんだ裏通りで10USD以下との看板もいくつか見かけたのだが、はたして設備はどんなものだろうか?

 ラオスからの帰路、関西空港から“はるか”の自由席に乗ってみると、アジア各国からの若い旅行者で賑わっていた。話題になっている爆買のツアー客だけでなく、個人で観光する人もいつの間にか増えているのだなと実感。喜ばしいことなのだが、JRが不便だね。切符が漢字なので非漢字圏の人はまるで読めないし、チケットをネットで買ってそのまま印刷することもできない。ドイツ国鉄を見習ってもらいたいものだ。

追記(旅情報)

 ルアンパバーン空港の両替窓口は普通の時間帯だというのに到着時も出発時もなぜだか閉まっていた。空港のATMは手数料が掛かるとの情報を得ていたのでタクシーチケット窓口にドルで支払えるかと尋ねてみた。すると担当者曰く「両替してやるよ」とのこと。ところが両替レートがとんでもなく悪い。幸いにも小額紙幣を持っていたのでたいした被害ではなかったのだが、多少手数料が掛かったとしても空港のATMでキャッシングした方が良いだろうね。

 市中の両替は銀行の方が多少レートが良いけど、両替商でもさほど変わらない。ATMでのキャッシングは蓮の花がマークとなっているJDBのものだと手数料が掛からない。(かなりの数が街中にある。)空港にもその銀行のATMがあったのだけど手数料については未確認。

追記その2

 キャッシングの請求書をチェックしたところ無料と思っていた手数料が入っている。一回につき15,000キップ(約220円)。ATMの操作画面上ではそうした告知はなかった。操作画面で告知のあった他銀行の手数料は20,000キップだったので少し安いのだが、告知しないのは問題だ。

2016年1月 7日 (木)

ラオス、ルアンパバーン再訪

 年末年始にラオスのルアンパバーンへ旅行してきた。前回の2011年から4年ぶりだ。

 ルアンパバーンは日本ではあまり知られていないが旧市街が世界遺産に登録されている国際的な観光地だ。ただし、社会主義革命以前には王宮が置かれていた都であったといっても、山あいの田舎町といった雰囲気が残っている本当に小さな町だ。いまだに交差点には信号機がない。

 小さな町ではあるのだが世界遺産に登録された以降は急速に観光開発が進んで、ハノイからターボプロップエンジンのプロペラ機で到着した空港は4年前とは違って滑走路は延長され、ターミナルビルも新しくなっていた。

 当然ながら観光客がかなり増えている。人気のレストランで、前回の旅行時も何度か利用した“タマリンド”という店はランチでさえ予約なしでは入れないようになっていた。4年前の“地球の歩き方”の地図と現在の“地球の歩き方”の地図を見比べると、空白地だった新市街に今ではたくさんのゲストハウスが掲載されるようになっている。

 洒落たショップやカフェ、レストランが立ち並ぶメインストリートであるサッカリン通りの雰囲気は以前と同じだが、夕暮れ時にはそぞろ歩きの観光客で溢れ、一段と賑やかうになってきている。

 ルアンパバーンが国際的な観光地だとはいっても、特に有名な遺跡があるわけではない。この町の魅力はインドシナ半島奥部の辺境にあったことでフランス植民地時代の古い町並みが良く残されていることと、世界中から集まる旅行客が醸し出すコスモポリタン的な雰囲気だ。ショップやカフェの経営者には欧米人も多いようだ。夕暮れ時にはメインストリートのカフェでワインを飲みながら通りを行き交うそうした人々をウォッチングするのが楽しい。

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 一方、観光産業で潤うようになったせいだと思うが、トヨタの4WD車であるハイラックスの新車がやたらと目に付く。タイでは200万円以上もする高級車だ。貧富の差は確実に拡大しているようだ。

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