2024年2月 1日 (木)

スリランカのビザを電子申請

 スリランカへの入国に際しては観光目的であってもビザが必要だ。渡航が近づいてきたため電子申請を行った。入国時の空港で紙のフォームによって申請する手もあるそうなのだが、それでは手間も時間もかかりすぎるとのことだ。

 申請サイトの入口は日本語表示されているのだが、そこから申請のフォームにたどり着くと英語表記のものしかない。

 手元にパスポートやエアーチケットを用意し、順々に入力していく。無事に完了してスリランカ入管当局からメールが届いた。

 通常はビザ代として50USDが必要なのだが、昨年の暮れから今年の3月末日までの間、観光客の入国を促進するため一時的に無料となっている。

 申請手続きの参考にしたサイトはこちら

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2024年1月23日 (火)

ドキュメンタリー映画 "パレスチナ 1948・NAKBA"

 タイトルにある「1948」はイスラエル建国の年、「NAKBA」はアラブ語で「大惨事」を意味する。パレスチナ難民にとってこの二つは結びつく。

 監督した広河隆一氏はイスラエルの農業共同体であるキブツに暮らした経験を持つ。その時キブツ近くで集落の廃墟を見つける。そのことに疑問を抱いた同氏がその集落の歴史を追い始めることになる。以来イスラエルとパレスチナ双方を行き来しながら永年にわたり取材を続けてきた。その記録を集大成したものがこの映画だ。公開は2008年。

 ドキュメンタリー映画は結構な数を見てきたつもりだが、パレスチナ問題を扱ったものを視聴するのはほとんど初めての経験。問題の大きさに比べて、まとめられた映像資料を見られる機会があまりにも少ない。そんな中で日本人がここまで問題を掘り下げ、これだけのドキュメンタリー映画を作り得たのは驚きだ。

 この映画、ただパレスチナ側だけを取材しているわけではない。広河氏はイスラエル側の平和運動にも直接参加した経験を持ち、イスラエル人の歴史学者、元軍人などにも幅広く取材している。

 パレスチナ人の難民のことをイスラエルとアラブ諸国が戦争を始めたことで、「戦火を逃れるために一時避難している人達」と理解しているとしたら、それは大きな間違いだ。この映画を見ればそのことが事実としてわかるようになる。

 パレスチナ問題の事の始まりを知っておかないと、問題の全容はとうてい見えてこない。この映画はその取り掛かりとしての役割を充分に果たしているように思える。

 この映画、U-NEXTで現在配信中。お試し加入すれば視聴できる。

 製作者の広河氏は性加害を行ったことで告発され、現在係争中だ。経過概要はこちら

2023年12月31日 (日)

フォーク デュオ "Mandolin Orange"

 アメリカのカントリーやフォーソングはあまり聴かないのだが、最近気に入ってヘビーローテーションしているのが男女デュオのマンドリン・オレンジ。

 Andrew Marlinのかすれ気味の声とEmily Frantzが奏でるフィドルの旋律がとても魅力的に響く。

 来日公演があるのなら出かけてみたい。小さなホールで聴くと良いだろうね。

2023年12月24日 (日)

インド系スタンダップ・コメディアン "Hasan Minhaj"

 アメリカの舞台芸としてのコメディは日本の掛け合い漫才とは違って一人で演じるものが主流のようだ。Netflixには結構な数の番組が出ていて大きな劇場を一人で満員にして喝采を浴びている人がたくさんいる。

 ハッサン・ミンハジもその一人だが、インド人の両親を持つ在米2世でモスレムという経歴の人。アメリカ社会でのインド系の活躍は最近かなり目立っていて、映画やドラマにはIT企業の経営者や医師として頻繁に登場する。

 この人の持ちだねは社会制度や政治というカタイ話で、日本の芸能界では避けて通るもの。笑いのオブラートには包まれているが直球で飛んでくる。当然英語でしゃべりまくるのだが、意外にも字幕でも結構に楽しめる。

 その彼が自身の生い立ちや家族、芸歴をタネにして独演しているのが「ハサン・ミンハジのホームカミング・キング」という番組。笑えるのだが、モスレムVsヒンドゥーという際どい宗教ネタには思わずドキリ。

 日本でも松尾貴史あたりが政治ネタの一人漫才をNetflixでやってくれないだろうか。

 この番組を紹介したダイジェスト動画があるのだが、残念ながら日本語字幕がない。

2023年11月28日 (火)

イタリアで乾き物の盛り合わせ

 円安と現地のインフレが重なり比較的物価が安いと言われるイタリア南部でも、交通費以外はどれも結構に高くつく。

 それでも日本と比べてお得と感じるのが”乾き物盛り合わせ”。ハムやチーズを商っているデリカ店がテラス席などを設けて簡単な食事を提供している場合があるのだが、そうした店にはお得な盛り合わせが用意されている。

 イタリア到着初日にサレルノという地方都市に移動した。宿にたどり着く前にありついたのがハム、サラミ、チーズ、おかず類の盛り合わせ。

 食材の品質も良いのだが、気前よく盛られたその量が圧倒的。日本のイタリア料理店の前菜盛り合わせだったらその気になれば数分で完食できるのだが、こちらは到底無理。盛り合わせは20€、ワイン3杯、水、パン、コーヒー含めて会計は38€だった。食べきれなかったチーズは持ち帰ってビールのお供となった。

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 お店の情報はこちら

2023年11月20日 (月)

ナポリの治安はどんなものなのか

 ナポリの治安はあまり評判がよろしくない。いくつかの映画にも描かれているのだが、カモッラと呼ばれている犯罪組織が暗躍していて、郊外の高層団地では警察も手が出せない程になっているらしい。そんなことで、やや不安を抱きながらのナポリ入りとなった。

 確かに街のいたるところがスプレーペンキで落書きされている。他の都市だったらそうした落書きだらけの界隈は近づかない方が無難なのだが、ナポリの場合は人で賑わう繁華街でもそうで、もはや風景の一部となっている感さえある。これがナポリなんだと受け入れるしかない。

 旧市街にある昔ながらの繁華街近くに宿をとったのだが、その前の道路もご覧のとおり。

 落書きだらけで危なそうな通りなのだが、通りの西側にはナポリ大学の校舎があって、東側では夕方から学生向けの飲み屋が何軒か営業を始める。元気な学生諸君は夜遅くでも通りに溢れ出て楽しそうに立ち飲みしている。なかなかに羨ましい光景で、遅い時間帯でも安心して歩くことができた。

 危ない目にあったのはナポリ初日に一度。中央駅に着いてメトロに乗り換え、車両に乗り込もうとした時だ。数人のスリ集団に囲まれて、ショルダーバッグを開けられそうになった。

 ジッパーが硬かったせいなのか、事なきを得たのだが、中央駅付近は不慣れな旅行者を狙ったスリ集団が網を張っているようだ。気をつけないといけない。

 カモッラの解説についてはこちら

2023年11月19日 (日)

ローマでバスに乗るには

 ヨーロッパでは大都市といえども比較的コンパクトなので、徒歩でも頑張れば主なエリアは移動できる。それにメトロを使えばほぼ万全だ。

 例外はローマ、地下に古代の遺物が眠っているのでメトロがカバーする範囲が少ない。そこで必要になってくるのがバスなのだが、ローマに限らず海外でバスを乗りこなすのは私にはハードルが高かった。バス停に表示されている簡単な路線図を眺めてみてもさっぱり解読できない。

 今回はスマホにイギリスの通信会社が出している格安のシムを入れていったので、これが一挙に解決できた。

 皆さんご存じの地図アプリで目的地を入力すると、バスでの経路と最寄りのバス停、出発時刻が瞬時に表示される。あな、ありがたや。これで行動範囲を一気に広げることができる。バスの車窓から走り去るローマの街角を眺めるのも実に楽しい。降車する停留所もGPSで一目瞭然だ。

 あの会社だけど、ものすごい量の情報を日々蓄積し、更新しているのだということを実感した。

  利用したSIMがこれ。日本で2,000円前後で購入できる。Sim_2

2023年11月18日 (土)

イタリアでキャシュレス社会を実感

 先月末からイタリア南部へ出かけてきた。そこで実感したのがキャシュレス社会。日本なんかとは数段に進んでいる。

 ミネラルウォーター1本を買うのでもクレジットカードが使える。しかもすべてタッチ決裁が可能で、小さな個人商店でも対応の端末を備えている。私の地元だと大きいドラッグストアでも端末にカードを差し込ませてpinコードを打ち込まないといけない。

 カフェでは紙のメニューを備えていないところがある。テーブルに置かれているQRコードを自分のスマホで読み込みディスプレイにメニューを表示させないと注文ができない。

 ナポリでのこと。美術館などの施設入場券と交通機関の乗車券がセットになっているお得な周遊カードがあるのだが、市中のどこでも売られていたそのカード現物が市内2か所でしか売られなくなっている。

 仕方がないのでネット販売を利用して電子カードを購入した。アプリを導入してアカウントを作らないといけないのでパスワードやなにやらと面倒だ。しかも支払のクレジットカードは本人認証サービスの設定がされている必要がある。一度だけで数日しか使うことがないものにそれだけ手間がかかるのはキャシュレス社会のマイナス面だ。

 ローマでは、メトロ、トラム、バス、いずれも紙の切符を買う必要がない。車内か改札口にタッチ決裁に対応した端末が備えられているのでクレジットカードを軽く接触させるだけすべて乗車できる。

 ちなみに料金は1回につき1.5ユーロで、100分以内であればすべての交通機関を乗継することができる。(注)

 バス、トラム内に備え付けのタッチ決裁対応の端末がこれ↓Romatanmatu_1365_2  驚いたのがナポリ駅の公衆トイレ。タッチ決裁に対応した自動ゲートを備えている。ヨーロッパでは公共のトイレといえど大抵は有料だ。

 もはや、ヨーロッパ旅行に現金はほとんど必要なくなっている。レストランでのチップもイタリアでは元来義務ではないので、キャッシュレス化によって払わない人が増えているとのことだ。ATMは銀行店舗に併設されたものはあるのだが、街中で単独で設置されたものは見かけなくなっている。

 さて、帰国したからのこと。JR関空駅で切符を買おうとしたのだが、空いている自販機ではクレジットカードが使えなく、交通系のICカードか現金のみ、しかも近郊駅までの切符しか買えない。久しぶりに財布から現金を取り出すことになった。サンダーバード車中で乗り越し手続きをしたのだが、清算料金の支払いはもちろん現金のみだ。

注)乗継する度に乗継先の乗り物でタッチ決裁する必要がある。何回タッチ決裁しても100分以内だったら最初の1.5ユーロしか引き落としされない。きちんとシステムが判定している。 

追記)つい先日のこと、運転免許関係の申請を行ったのだが、何ということか証紙納付だった手数料をキャッシュレスで支払えるように端末が整備されていた。もちろんタッチ決裁対応だ。日本のキャッシュレスはコンビニが先行し、後追いながら役所が前のめりになって普及させようとしているようだ。 

 埼玉県では近い将来に現金(証紙)払いができなくなるとのことだ。カードもスマホもない人はどうしたらいいのかというとコンビニ納付らしい。コンビニが近くになく、運転免許も返納した老人は・・・?

2023年10月26日 (木)

ノイズキャンセリング・ヘッドフォンを購入

 ドイツから帰省していた娘からすすめられて、ノイズキャンセリング・ヘッドフォンを買ってしまった。主目的は飛行機内でのエンジン系統のノイズを減らし、フライトを少しでも快適にするためだ。

 都会で電車通勤をしている人たちには常識なのだろうが、静かな田舎で暮らしている身にはこうしたものは関係ないと思っていた。ところが、いざ使ってみると中々に便利だし快適だ。

 ブルートゥースを用いたワイヤレスなので、家のなかで移動しながら音楽を楽しめる。掃除機をかけてノイズキャンセルの効果を試してみるとこれもかなりの効果がある。

 購入したのは新興メーカーであるAnkerから出ているLife Q35という製品。1万円ほどで手に入り、ネット上での評判も良い。

 機内でスマホからの音楽でも聴きながら、長時間のフライトを乗り切りたい。

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2023年10月18日 (水)

ポンペイ遺跡のチケットを手配

 サレルノからナポリへ戻る途中でポンペイ遺跡に立ち寄ることにしている。当日券の購入は行列必至とのことなので、公式のウェブサイトからチケットを事前購入することにした。「buy ticket」に入ってみると、何と予定日は無料開放の日となっていて料金表示が0€となっている。

 一人20€のチケットが無料なのだからうれしい話だ。ただし、そうした日は混雑するのが常なのでちょと心配だ。その無料のはずのチケットなのだが、ウェブサイトではチケット購入?へと進むことができるようになっている。

 もしかしたら入場者数の制限があって先着順にチケットを取る必要があるのかも知れないと思い、チケットの購入へと進んでみた。リンク先のチケットの購入サイトは民間会社のようで、日本でいえば「チケットぴあ」か「ローソンチケット」のようなものだと思われる。

 それなので、購入しようとするとアカウントの登録を求められる。そのアカウント作成でもたついているとタイムアウトになってしまった。

 気を取り直して、先にアカウントの登録を済ませてからチケット購入へと進んだ。決裁手段の入力は求められない。

 こんどはスムーズに事が運び、無事チケットのPDFをダウンロードすることができた。自分の名前も入っているチケットを見ると料金は間違いなく0€となっている。無料のチケットがわざわざ購入(?)できるようになっている事の理由がいまいちわからないのだが、とにかく印刷して持参することにする。

 情報によると遺跡は広大なので、見学には丸一日ぐらいは見ておいた方が良いようだ。1年有効のチケットさえあるぐらいだ。

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追記)

 当日のこと、入場する際にゲートでチケットを要求されスキャンされた。無料開放の日といえどチケットが必要のようだ。

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