登山・アウトドア Feed

2016年6月 3日 (金)

新緑の赤兎山

 ドイツから帰省中の娘夫婦達と赤兎山へ、林道が延長されてさほど経たない頃に登ったのが最後なので数十年ぶりだ。小原集落のゲートで協力金を徴収されるし、林道は綺麗に舗装されているしで、昔とはすっかり様子が変わっている。

 ゲートからけっこうな距離を車で走ってたどり着いた第1駐車場は平日なのにほぼ満車、支度を整え10時ちょっと前に歩き始める。新緑がすがすがしく、その中を登っていくのは気持ちが良い。

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 小原峠には1時間で到着、さらに1時間で頂上到着。

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 頂上から避難小屋へと下って昼食タイムとなる。

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 降雪が少なかったせいだと思うが、白山の雪はかなり溶けていて双眼鏡で観察すると夏道がくっきりと出ている。

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 ゆっくりと下り、15時30分頃駐車場に戻った。

2016年5月19日 (木)

バックパッキング映画“私に会うまでの1600キロ”(原題:Wild)

 バックパッキングという言葉はリュックを背負っての貧乏旅行を指すのが一般的になっているが、本来は'70年代頃に興ったアメリカのアウトドアムーブメントで、衣食住の道具一式をパックに背負い単身で荒野を徒歩旅行することを言う。精神的な源流はビートニクに行き着くらしい。

 そのバックパッキングを象徴するのがアメリカのロングトレイルだ。この映画はロングトレイルのひとつであるパシフィック・クレスト・トレイルが舞台となっている。そのトレイルは西海岸沿いにメキシコ国境からカナダ国境まで続いていて、なんと全長4,200Km。

 登山を主題にした映画はいくつかあるが、バックパッキングを主題にした映画はたぶんこれだけだろう。母親を亡くした喪失感で自暴自棄に陥ってしまった1人の女性がふとしたきっかけでこのパシフィック・クレスト・トレイルを歩き出し、再生の地にたどり着くという物語だ。

 全編本物の大自然の中で自然光だけで撮影されている映像が圧巻だ。主役のリース・ウィザースプーンもノーメークで自分をさらけ出して熱演している。脚本も自然で、挿入されるフラッシュバックが徐々に主人公の過去を解き明かしていく。アウトドア派には必見の映画だね。

2015年11月 3日 (火)

OSPREY(オスプレー)の中型リュックを購入

 メインで使っているリュックは20数年前に購入したアメリカのREIのものだ。容量は55Lぐらいで夏のテント1泊登山や、エベレスト街道などの長期小屋泊まりトレッキングにはちょうど良いサイズで永らく愛用している。 

 ところが、最近になってから年に一度ほどヨーロッパのチロルやピレネーへ小屋泊まりのトレッキングに出かけるようになってきて、登山スタイルが今までとは変わってきた。そうした状況では55Lのリックでは大きすぎて持て余す。ヨーロッパでトレッキングする時期は夏なので衣類が少なくて済むし、寝袋も特に必要ないからだ。

  来年もイタリアのドロミテアルプスへのトレッキングを計画しているし、この際そうした用途に適した中型のリュックを買うことにした。候補にしたメーカーは国産ではモンベル、海外製ではオスプレーだ。オスプレーというメーカーは私には馴染みがなかったのだが、ここ数年間に出かけたネパールでもヨーロッパでもユーザーが一番多くて目立っていた。アメリカのコロラドを本拠にしているメーカーでネット上での評判はすこぶる良い。

 用途や容量、値段を考慮して最終的に選んだのが、OSPREY(オスプレー)の“Kestrel(ケストレル)38” 容量は38L、重量1.44Kg。多機能のわりには軽い。(原産地ベトナム、製品説明はこちら) 

 届いたリックは思っていたより小振りで細身だった。テントを入れるのは当然無理だけど、冬用のシュラフも入りそうもない。

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 20数年前のREI製のリュックに比べると細かだが凝った機能が追加されていて、細部の造り込みがとても良い。

 チェスト・ストラップの留め具が非常用のホイッスルになっているDscn9273_024

 ただの袋に背負い紐がついただけのものだったリュックをウェストベルトやインターナルフレームを開発して進化させたのは“ケルティ”などのアメリカのメーカーだ。オスプレイもそうした伝統を受け継ぐバックパック専業メーカーのようだ。(参考リンクはこちら

 このリュックを使いこなすには各種ストラップ類を調整して自分の体にフットさせる必要があるのだが、そうしたマニュアルは付いていない。わずかに英語のタグにマニュアルをダウンロードするようにとの説明があるだけだ。輸入元のロストアローが日本語でサポートしているけど。

2015年10月27日 (火)

晩秋の白山

 今年初めての白山登山。この時期の白山は数十年ぶりだ。

 10月23日金曜日、普段どおりに朝食を摂り慌てずに自宅を出発。市ノ瀬から別当出合までの谷は紅葉が見頃だった。

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 砂防新道を行く。登山者も少なく静かだ。誰一人私を追い抜いていく者はいない。

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甚之助小屋で昼食タイムとなる。工事関係の人2名以外に登山者は私だけ。

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 南竜ヶ馬場へ向う水平道まで来るとガスが上がってきた。辺りは冬枯れの景色。

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 泊った避難小屋(手前の小さな建物)、奥にある南竜山荘は15日で営業を終了している。

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 近くの野営場に偵察に行くとテントが3張。元気が良いね。

 小屋の内部は少し傷んできているがテントに比べれば快適だ。その晩は静岡県からの人と同宿となった。夕食後に早々と就寝。

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 翌日は薄暗いうちに朝食を済ませ、そのまま下山にかかる。木道の表面は霜が降りて白くなっていた。

 朝日に照らされる弥陀ヶ原への尾根Dscn9224_011

 土曜日なので上りの登山者と沢山すれ違う、女性の単独行が意外に多い。

 2時間半程でつり橋が見えてきた。

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 翌々日に筋肉痛発生、週2回ペースでトレーニングは続けているのだが長い下りは未だにダメだ。

2014年12月17日 (水)

ニュージーランド、クイーンズ・タウン

 11月16日、Mt.Cook国立公園からバスを乗り継ぎ、南西に走って約4時間、クイーンズ・タウンに到着。

 南島のサザン・アルプス沿いの丘陵部には都市といえるものはなく、クイーンズ・タウンも人口3万人ほどの田舎町なのだが、世界中から年間130万人もの観光客が集まるニュージーランド屈指のリゾート地だ。レストランや宿泊施設も充実していて、お金さえあれば優雅なリゾートライフを満喫できる。

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 私が泊まったホステルは中心部から少し外れているのだが、湖沿いの道中には高級コテージやアパートがずらりと立ち並んでいて、そこを歩くたびに泊まっている部屋との格差を思い知らされた。

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  まあしかし、たとえ安宿に泊まっていたとしても氷河湖と周囲の山々の素晴らしい眺めは毎日堪能できる。

 この町では食事が楽しみのひとつ。円安のせいでちょっと高めだが、天気が良い時に湖を眺めながらテラス席でゆっくりと食事するのは最高だ。 私にはかなり肌寒く感じる時でも、短パン半袖で平気でビールを飲んでいる人も多い。

 バンジージャンプ発祥の地だけあって、ここでは本物のグライダーからカヌーまでアウトドアスポーツがいくらでもできる(さすがに高いけど)。

 私はといえばお金のかからない裏山へ片道2時間程のハイキング。眺めは良いね。

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2014年12月15日 (月)

Mt.Cook国立公園、裏山へハイキング

国立公園2日目、朝は快晴。

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泊まっているロッジ裏手の山へハイキングに出かけた。

整備された遊歩道を行き、正面に見える尾根を目指す。

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橋を渡ると登りが始まる。目指すRed Tarns(池)までの標高差は約300m。

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1時間ほどで到着、標高は1,050m程。

展望は良好でビレッジを真下に見下ろして谷の全容が望める。

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Mt.Cookには笠雲がかかりはじめ、天気は下り坂。

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ビレッジに戻り、有名ホテル"The Hermitage"のカフェテラスで昼食。

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その日の夕方から小雨が降り始め、翌日(3日目)は朝からミゾレ混じりの強風が吹き荒れる天気となった。仕方なく終日宿に停滞して一歩も外へは出なかった。

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最終日(4日目)は快晴、前夜の雪で周囲の山々は真っ白。

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10時過ぎ、名残を惜しみつつミニバスに乗りクイーンズタウンへ移動した。

このハイキングコースの詳細はこちら

2014年12月13日 (土)

Mt.Cook国立公園、フッカー氷河へハイキング

 テカポ湖8時発のミニバスに乗り、宿泊施設のあるMt.Cookビレッジに着いたのが10時過ぎ。

 その日の天気は良好でMt.Cookの頂上もくっきり。予報では翌日は下り坂とのこともあって、翌日に予定していたフッカー氷河へのハイキングにその日のうちに出かけることにした。

 ハイキング前にまずは腹ごしらえ。艶々のスモークサーモンが乗ったベーグルサンド。

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 フッカー氷河へのトレイルは公園内のハイキングコースでもっともポピュラーであり、標高差は200m程、往復の所要時間も4時間程と手軽なトレイルとなっている。

 ビレッジから谷奥を目指し整備されたトレイルを歩いていく。

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 30分ほど歩くと、ミュラー氷河を望む谷奥のキャンプサイトに出る。車道はここまで延びており、車でキャンプしている人も多い。絶景の氷河を近くに望むことができるキャンプ場というのは、まあ相当贅沢だよね。

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 トレイルはキャンプ場手前でモレーン(氷河堆積物でできている小山)を迂回し、東に折れてフッカー谷に入っていく。

 ミュラー湖を左手に見てつり橋を渡り、トレイルは続く。

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Mt.Cook Lily、花はそれほど多くない

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 小さなモレーンをいくつか越え、吊橋をさらに二つ渡ってフッカー氷河湖に到着。出発からちょうど2時間ほどを要した。

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Mt.Cook山頂付近には雲がかかりだした

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 このハイキングコース、変化に富んでいて、天気が良ければ展望も素晴らしい。

 過去何回か訪れたヒマラヤではこれまで氷河末端にまでたどり着けなかったのだが、ここではお手軽な日帰りハイキングで簡単にたどり着ける。途中で出会うハイカー達は世界各国から集まってきていて、すれ違う度にいろんな言葉が聞こえてくる。

 だれでも簡単に行くことのできるこのハイキングコース、日本語ガイド付きだと90NZドル(約9,000円)も参加費がかかるらしい(ただし、車でオートキャンプ場までの送迎付き)。

公園内のハイキングコース詳細はこちら

2014年10月10日 (金)

秋の取立山

里帰りした娘夫婦のリクエストで10月1日に取立山へ。残雪期、初夏、秋と今年はこれで3回目の取立山ハイキング。

紅葉にはちょっと早く、平日でもあり、出会ったハイカーは5人ほど。

頂上までの登山道周辺はほとんど紅葉していなかったのだが、取立平に下ると紅葉が始まっていた。

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こつぶり山(1,264m)を背にして大滝へと下る。

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雪解けの時期はとうに過ぎ、秋なのだけど”大滝”は結構な水量を保っていた。

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紅葉の見ごろは10月中旬過ぎぐらいからだろうな。

2014年8月 2日 (土)

白山、夏山

7月末、夏の白山へ。

交通規制解除日だったので登山口の別当出合まで進んだのだが駐車場が満杯になってしまっていて、係の人に道路脇に駐車を指示された。福井と石川ナンバーが圧倒的だが、遠くは東北地方からの車も。

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中飯場を過ぎると、やっています砂防工事。山中に巨大クレーンを設置し、地下水を抜くトンネルを掘っているらしい。

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白山に通いだして40年ぐらいになるが工事は延々と続いている。それもそのはず、登山道脇に設置されている看板にはもう100年も続いていると書かれている。

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甚之助小屋を出てから南竜ヶ馬場への分岐点付近にまでくるとガスがかかってきた。

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ミヤマキンポウゲ

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ヨツバシオガマ

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南竜ヶ馬場に着いてテント設営、幕営料1泊300円、テントは'96年に購入したNorthFaceのタッドポール。

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このテントはモデルチェンジを重ねて現在も売られている

設営後はテント場脇にある湿原を散歩。黒百合が咲いていた。となりはチングルマ。

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テント場の夕景色

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夕焼け空が美しい。

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翌早朝、展望コースを通って室堂へ

早朝の別山、手前にテント場が小さく見える。

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8時15分、室堂から降りて山頂を振り返る。頂上には既にガスがかかってきていた。

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エコーラインから南竜ヶ馬場へと戻る。

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テント泊だと荷物がぐっと増える。今回は1泊だけだったが、それぐらいがやっとだ。

11月のミルフォード・トラックは自炊小屋泊まりなので、テントは不要だけど4日分の食料を運ぶ必要がある。ルートの高低差があまり無いのが救いだけど荷物の軽量化を考えなくてはいけない。

2014年5月28日 (水)

初夏の取立山

田植え作業も無事終わり、快晴の予報となったので赤兎山(1,629m)へ出かけることにした。小原の集落を過ぎてしばらくすると林道のゲートがあり、施錠されていて進めない。看板を読むとオープンは6月上旬からとのこと。

赤兎山は断念し、取立山に目的地を急遽変更。取立山登山口は赤兎山への林道ゲートから車で20分ぐらいなので目的地変更も簡単。

平日だし、水芭蕉のピーク時期も過ぎているため登山口駐車場の車は10台程度だった。

頂上からの白山の展望は何度見ても良いね。

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水芭蕉の花は半分ぐらいはもう散ってしまっていたが、谷の奥で雪が深かったところはちょうど見ごろだった。

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下りはこつぶり山を経由して途中に滝があるルートにした。過去2回は残雪で閉鎖されていて通れなく、今回初めて通るルートだ。

こつぶり山から下る尾根道は背の高い木がなく、視界が良くて歩いていても気持ちが良い。

↓振り返って望む”こつぶり山”(左のピーク)と”取立山”(右のピーク)

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尾根から谷に降りると、さわやかなせせらぎが。

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滝の方はさほど期待していなかったのだが、”大滝”の名のとおり堂々たるものだった。水量、落差、とも県内有数だろう。流れはいくつもの糸状になっていて美しい。

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この滝を眺めながらピクニックランチをすると気持ち良いこと間違いなし。登山口から30分ほどの距離なのでこの滝だけを目的地にしても良いぐらいだ。

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