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2016年11月

2016年11月29日 (火)

小型DAC(デジタル/アナログコンバーター)の音質を検証

 先日に購入したFiiOの“D03K”という小型DAC、デスクトップの小型スピーカーでの音楽再生に使っていてなかなか良い音がすると思っていたのだが、念のためメインシステムにつないでどうなのかをテストしてみた。

 PC(オンボードサウンドチップ)→同軸ケーブル→“D03K”→RCAケーブル→AVアンプ→メインスピーカーという流れでfoobar2000というソフトを使用してWMAロスレスの音楽ファイルを再生。「聞きなれた感覚と比較するとちょっと物足りないかな。」との印象を受けた。

 今度は同じソフト、同じ曲、同じ音量レベルでPC(AMDグラフィックカード)→HDMIケーブル→AVアンプ→メインスピーカーという流れに変更して聞き直してみた。

 するとまったく音が違う、AMDグラフィックカード経由のものはアタック音がダイナミックで、弱音時に音が減衰していく余韻が感じ取られる。まあ、音に艶があるのだ。それと比べると“D03K”経由のものは音がガサついてしまって、音が平板になってしまう。これほど違うとは思わなかった。

 音が悪い原因は購入したFiiOの“D03K”なのか?確かめるために今度はCDプレイヤー→光ケーブル→“D03K”→RCAケーブル→AVアンプ→メインスピーカーという流れでさっきと同じ曲を再生してみた。結果はダイナミックで艶のある音が出る。

 わかったことはPCのオンボードサウンドチップが音を悪くしているのだろうという事。サウンドチップはRealtekというメーカーのもの、確かにアナログ出力の音質では良い評判はないのだけど、デジタルで取り出して、外部でアナログにコンバートするのだからチップの良し悪しはそれほど影響しないものと思っていた。ちょっと今回はリサーチ不足だった。

 結果が出てしまうと、デスクトップの小型スピーカーシステムでこの“D03K”を使い続けるのもなんだか面白くない。“D03K”に責任はないのだが果てさてどうしたものか。

 テストに使ったのは韓国のカヤグムの演奏、日本の琴と違って叩きつけるような奏法でダイナミックレンジが広い、倍音成分も多くて、小音量時に音が消えていく余韻が美しい。ビデオの奏者、曲目はテストに用いたCDのものとは違うのだが、ちょっと紹介。

2016年11月23日 (水)

小型DAC(デジタル/アナログコンバーター)を購入

 昨季の冬にDACを兼ねたフォステックスのヘッドフォンアンプを購入し、デスクトップPCにインストールしていたサウンドカードを取り外して処分してしまった。

 冬が再びめぐってきて、日中の間は日あたりの良い別室でノートPCを使って作業をすることになるのだけど、ノートPCでそのヘッドフォンアンプを使おうとすると、いちいちUSBケーブルやRCAケーブルを外して移動させなくてはならない。

 その移動作業は思っていた以上に面倒で、こんなことならサウンドカードを処分せずに残しておけば良かったと悔やんだのだが、時は既に遅し。

 仕方なく最小の費用でデスクトップPC専用のDACを買うことにした。幸いにデスクトップPCのマザーボードには同軸のデジタル出力端子(SPDIF)がある。

 購入したDACはまたも中国製、深圳市が本拠のFiiOというメーカーのもの。ヘッドフォン関連製品の評判が良いメーカーだ。

 届いた実物は本当に小さい、和菓子の“きんつば”ぐらいの大きさだ。重量は50g。型番は“D03K”。

 動作はシンプルだ。入り口にPCからの同軸ケーブル、出口にRCAケーブルをそれぞれ繋ぎ、RCAケーブルのアナログ信号をアンプに入れてやるだけ。

 音出しをしてみるとノイズは皆無で、音質もデスクトップで音楽を再生するには充分と感じる。更にはこのDAC、ハイレゾリューション(CDと比べて高解像度のデジタル音声信号)に対応していて、24bit/192KHzで収録されている音声の再生も可能だ。

 普段はMP3やWMAの圧縮音源で満足しているのだが、ハイレゾとは一体どんなものかとにわかに好奇心が沸いてきた。そこで、ソニーのサイトからハイレゾのサンプル音源をダウンロードし、foobar2000というソフトで再生してみた。

 わずか39秒のサンプル音楽なのだけど、圧縮音源の方のデータ量は1.25MB。それに対して24bit/96KHzのハイレゾ音源の方は15.8MBもある。

 その二つを交互に切り替えして再生してみるのだが、どちらの音が良いのかは結局私には分からない。両者のデータ量は10倍以上も違うというのに何たることか・・・。加齢に伴い私の可聴音域が相当に落ちてきてはいることもあるのだろうけど。

 結論としてはハイレゾ環境なるものに投資をしても私には無駄だと言うこと。今回のDACは2,980円なのでまあ良いかな。

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2016年11月19日 (土)

「羅生門」デジタル完全版

 アマゾンのプライム会員にお試し入会してみたのだが、期間内に退会するのをすっかり忘れていて、年会費が引き落とされることになってしまった。まんまと術中にはまってしまったわけだ。

 仕方がないので、プライム会員特典なるものをせいぜい利用することにした。無料特典ビデオを眺めてみると「羅生門」デジタル完全版があるではないか。ブルーレイパッケージディスクの評価が高く、「復元により往年の輝きを取り戻している」とのことでずっと気になっていた映画だ。さっそくにストリーミングで視聴してみた。画質はHDだ。

 評判どおり傷ひとつなく、まるで新作のように見事に復元されている。モノクロの映像が美しい。内容は言うまでもなく文句なしの傑作、羅生門のセットはもちろん、衣装や小道具へのこだわりも素晴らしい。

 ブルーレイパッケージは高くて手が出ないけど。これで少しは年会費の元が取れたかも。

2016年11月18日 (金)

AV機器が連続故障

 今度はAVアンプ、2年前に中古で入手したDENON のAVC-3808が突然に音も映像も出なくなってしまった。新品同様のものを安く手に入れたので喜んでいたのに、「安物買いのなんとやら」だったのか・・・。メーカーで修理してもらえば数万円の出費は確実なので修理はあきらめて、今度も程度の良い中古品を探してみることにした。

 すると、ちょうど3808の後継機であるAVC-4310が見つかり発注、4310は7年前に発売開始されたモデルで当時の定価は24万円、それが税込み3.8万円で送料が700円だった。

 届いたものを開封してみると今回も使用した形跡のない新品同様のものだった。同封のマニュアルにはシワひとつ付いていない。新品の在庫はとっくの昔になくなっているはずだろうに、いったいどういうルートでこうしたものが流れてくるのだろうか、不思議だ。

 4310は外観も操作系統も3808とほぼ同じ、オートセットアップも特にマニュアルを見なくてもできる。セットアップが終わり音と映像を出してみると、あたりまえだが違和感はない。ただ、どうしたことか3808と比べると低音のレベルがかなり過剰になるので、マニュアルで修正した。今回もなかなかに良い買い物だった。

 購入資金の足しにするため故障した3808をネットオークションで処分したのだけど、これが思ってもみない高値で落札された。落札者は関東に本社のある中国系の企業、ネット情報によるとこうした会社は日本のオークションの入札を代行する事業をやっていて、最近ふえているらしい。そういえば日本のオークションサイトを紹介している中国語のウェブサイトが検索で時々ひっかかる。

 余計なお世話だが、故障して動かないものを代行手数料や運賃を払ってまで手に入れて、どうするつもりなのだろうか。中国本土は電圧も日本と違うし、修理部品も簡単に手に入るとは思えないのだが。ともかく私にとってはありがたい取引だった。

Avc4310

2016年11月13日 (日)

デジタルアンプを購入

 デスクトップPCでの音楽再生用にAX-590という20年ぐらい前に買ったYAMAHAのプリメインアンプを使用していたのだが、最近になって突然に故障して音が出なくなってしまった。電源スイッチを入れても「カチッ」というリレーが働く音がしない。

 ネットで検索してみるとハンダごてを使ってリレーを交換して直しているのを見つけたのだが、試してみたところで直る保証もないし、私にはハードルが高すぎるので修理はあきらめた。

 そこで、前々から気になっていたデジタルアンプを購入することにした。中国の"S.M.S.L"というメーカーのSA-50という型式のもので、お代は7,800円也

 分かってはいたが届いてみると本当に小さい。電源部を含めても重量は1Kgもない。ヤマハのアンプが10Kgもあったので重量比で10分の1、体積比では40分の1ぐらいしかない。 ボディは小さいものの出力は公称50W×2なのでPC卓上での音楽再生用途には充分。

 デジタルアンプを使うのは初めてだ。ウェブで「デジタルアンプとは何か」を調べてみたのだが(こちらを参照)いまいち良く理解できない。理解の方はさておいて、音質は上々のように感じるし、小型でアナログアンプと比べると消費電力も極小、その上にお値段も手頃とくるので文句なし。

 このアンプ、正面には電源スイッチとボリュームノブがあるだけ、裏面にはアナログのRCA入力端子が1組とスピーカー出力端子があるだけの極めてシンプルな仕様をしている。

 トータルに良い音を出そうとするには入力信号の品質も大事なので、入り口部分のDACにFostexの"PC100USB"を組み合わせて使用している。DACはPCからのデジタル音声信号をアナログ信号に変換する仕事を受け持つ。

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2016年11月11日 (金)

“Alabama Shakes”名古屋公演

 農作業もひと段落して最近は余裕がでてきた。コンサートにでも出かけてみるかとチェックしてみたところ、“Alabama Shakes”の名古屋公演を見つけた。

 ちょっと前に彼らのライブがBSで放映されて、「これは凄いバンドだ。」と思っていたところなので、直ちにチケット確保に動いた。東京公演は既にSold Outなのだが、名古屋はまだ残っていて後ろの席になってしまったが確保できた。

 ブルースとソウルを基調とする彼らの音楽は高く評価されていてグラミーも受賞している。ライブのパフォーマンスも凄いとのことなので今から楽しみだ。 

2016年11月 9日 (水)

ハンガリー映画「リザとキツネと恋する死者たち」

 なんとも摩訶不思議な映画。ハンガリー映画で奇妙な映画といえば「ニーチェの馬」があったが、あれを最後まで観るにはかなりの根性が必要だったけど、この「リザとキツネと・・・・」は普通の体力気力があればOK。

 とはいっても、ストーリーはかなり変てこ。“トミー谷”という日本人歌手のゆうれいが随所に出てきて、軽快な昭和リズム歌謡を歌いながら話を進行させていく。主人公の女性はキツネに憑かれているらしくて、近寄る男に害を及ぼす。登場する人物も奇人や変人ばかり。

 しかし、話は変てこなのだが日本趣味を取り込んだ映画としては驚くほどきちんとしている。挿入される昭和リズム歌謡風の歌はこの映画のオリジナルらしいのだが、実に自然でぴったりと映画にマッチしている。監督は相当な日本オタクだ。

 コメディとしても上々の出来で感心することしきり。仏映画"アメリ”が好きならばお奨め。

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